アメリカのプロデューサーロジャーコーマンについて
サンダンス映画祭、カンヌ
映画祭参加作品。製作、監督アレックスステイプルトン。
アメリカの映画界で「低予算映画」「B級映画の帝王」と呼ばれているプロデューサー、ロジャーコーマン。
彼のモトから沢山の名監督、名俳優が友好的に巣立っていき、名作が生まれるきっかけを提供してくれたロジャーコーマン。
監督では、
マーティンスコセッシ
ピーターボグダノビッチ
フランシスコッポラ
ロンハワード
ジョナサンデミ
ジョーダンテ
俳優では
ジャックニコルソン
ピーターフォンダ
ロバートデニーロ
そんな
アメリカの裏ハリウッド、ロジャーコーマンについてのドキュメンタリー。
コーマンの存在はそんな内容を雑誌の記事やコーマンとの相関図的記事で知っていたのみ。
アメリカの名監督、俳優を何人も排出させた名プロデューサーであるコーマンのドキュメンタリー、とっても見たかった作品。
ついでに映画プロデューサードキュメンタリーといえば、
こっちは自慢話的なニュアンスが強いドキュメンタリー。
「ゴッドファーザー」「ある愛の詩」のロジャーエバート「くたばれハリウッド」がありました。
映画の映画大好き、ニューシネマ愛好家の私の大好物映画でございます。
準新作鑑賞致しました。
とっても面白かったです。まさしく登場人物のファン必見、映画ファン必見のドキュメンタリーでございました。
ロジャーコーマンの最新作品のプロデューサー風景を交えながら、
ロジャーコーマンのインタビューと作品回顧
そしてロジャーコーマンスクールを卒業したゆかりある監督、俳優がインタビューに答えるドキュメンタリーでございました。
イヤー皆さんコーマンを慕っているんだなぁという
愛深いモノを言葉から感じます。
中でもロジャーコーマン監督作品から巣立った、ジャックニコルソンのインタビューは必見!
ニコルソンとコーマンは、コーマンが俳優メソッドを習いに行った際ニコルソンと出会い以後コーマン監督作品で主演をつとめる仲になります。
監督が4人いる「古城の幽霊」やリメイク前の元祖パックンフワラー怪物物語「リトルショップオブホラー」にジャックニコルソンは出演してます。
ニコルソンの最大限の賛辞は私も胸あつくなりました
コーマン映画の実はアメリカンニューシネマの走り、バイク不良感性映画で大ヒットした「ワイルドエンジェル」(DVD化希望)出演のピーターフォンダ。
ピーターフォンダはのち、コーマン早過ぎる麻薬映画「白夜の幻想、ザトリップ」でピーターフォンダとデニスホッパーが出会います。
それがのちの
ピーターフォンダ
デニスホッパー
ジャックニコルソン
の
「イージーライダー」に繋がり
アメリカンニューシネマがはじまるのです。その土壌を作ったのがロジャーコーマンであるのは、間違いありません。
コーマンも「イージーライダー」の利権を予算をケチったため酷く本作をプロデュース出来なくて後悔したそうです。
こんなに当たる映画になるとは、思ってなかったそうです。
ですが、「ワイルドエンジェル」で 既にアメリカの自由を「イージーライダー」で表現している「麻薬とバイク」をニューシネマ前にコーマンは表現していたんですよね!
改めてびっくりしましたね。コーマンは早過ぎるんだなぁと、独立系の強みであり弱みだったんだなぁと。
そして
私が唯一鑑賞しているロジャーコーマン作品
スコセッシのデビュー作作品「明日に処刑を、」では、スコセッシが当時の事、コーマン像を いつもの饒舌早口で語ってくれます。
ロジャーコーマンは、本当思慮深くて、理知的で、とってもシッカリした感じの方なんですね。
それで映画は
怪物物、怪獣物、B級ホラー、ブラックスプローテーションと人物像と映画がとってもかけ離れていて
コーマンの
フィルムグラフィを振り返っていると笑えます。
残念な事はそんな
ロジャーコーマン作品は、ぶっちゃけなかなか日本では見れない事であります。
コーマンが手腕をふるった5、60年代の怪獣、怪物モノなんて殆どみれません。
それが残念なんですね。なんでロジャーコーマン作品が真にわかれない、見れないのが、悲しいんであります。
いや 全くないわけではありませんがね、なかなかのレアソフトばかりなんで本作に登場した作品、ビデオ屋で探すのもなかなかのひと苦労だと思います。
私はコーマンが人種差別を直球に描いた「イントルーダー」という作品が大変気になりました。
「スタートレック」のウィリアムシャトナーのデビュー作だそうで、めっちゃ見てみたいです。
他「バニシングターボ」で監督主演のロンハワード監督
コーマンの助手をしていた「ラストショー」のピーターボグダノビッチ
ブラックスプローテーション映画の女神パムグリア
の貴重なコメントが聞けます。必見!
あとタイトル、エンドロールが70年代風でカッコ良かったなぁ!
そしてロジャーコーマン映画をこよなく愛する映画子孫達に
イーライロス監督が賛辞を送り
コーマン映画が映画基礎になっているクェンティンタランティーノがアカデミー賞で誉めちぎります。 このシーンで少しウルッときてしまいました。
コーマン映画スクールの皆さんがスタンディングオベーションするこの瞬間も必見!
いやいや、ロジャーコーマンは、まさしく裏ハリウッドを早々と駆け抜け、影響を与えた素晴らしい功労者なんだという事がよーくわかりましたね。
今でも鮫の映画に駄目出ししているコーマンがなんか、微笑ましいです。
素晴らしいドキュメンタリーでありました。
さて
アメリカのプロデューサー、ロジャーコーマンについて。
コーマンフィルムスクール
コーマン帝国映画学校の素晴らしさ
ロジャーコーマンについて
映画ファン必見です。
写真解説
若い頃のコーマン
今のコーマン
ロバートデニーロ
イーライロス
ロンハワード
マーティンスコセッシ
ピーターボグダノビッチ
銃を撃つシルベスタスタローンです。スタローンもコーマン学校の門下生。
コーマンの「デスレース2000」の主演俳優であります。ちなみに「デスレース2000」は何気に滅茶苦茶で面白いです。リメイクもされましたね。
そしてジャックニコルソン
ピーターフォンダ
になります。
追記
そんなロジャーコーマン作品若干再発売されています。
「ロックンロールハイスクール」
パムグリアの「ビックバードケイジ」がレンタルされていまーす。
パムグリアの作品は近日レビューします。
蛇足
タイトル「コーマン帝国」ってなんかエッチ映画じゃないんだから、もう少し考えてくだちゃい。