川島監督のラブ赤信号パラダイス行き
日活提供。原作荒木好子。助監督今村昌平。脚本井出俊郎他。監督川島雄三。
DVD再発売もされてきた川島雄三監督作品。
川島作品で一番のエポックで名高い落語風宿場物「幕末太陽伝」、ウチの近所シネコンでも再上映されてました。その艶やかな色付けのポスターを見て、何の気なしに借りた本作。
川島監督は、「しとやかな獸」を15年前ビデオ挫折済み。日活DVD鑑賞しました。
イヤー素晴らしい。
本当に短い90分未満の尺内に詰まった
男女の赤信号、黄色信号。
物語は洲崎パラダイスと言われる赤線地帯前の小さな飲み屋。
「女中求む」の看板に
何やら訳ありの男女一組。
スラリとした元気の無い、愚痴り気味の新珠三千代。
一方ブチブチ文句を言うあかんたれな男に三橋達也。
三橋カップルが立ち止まった赤信号。
それは恋の停車か?
腰掛け乗車か?
飲み屋の女将さん轟夕起子
他健康的な食堂娘の芦川いづみ
ブーンと立ち止まる河原清三郎
鑑賞御びっくりした?ユーモラスなすっとんきょう声を出すコメディリリーフに川島監督を師と仰ぐ小沢昭一。
いつの世も
本作のような
カップルは
もちつもたれつ
ダラリダラダラ
ズルズルべったり
味を噛み締め
噛みきり
止まったり引っかいたり
確かめるラブ。
ラストの素晴らしいループ感
人間のちょっとしたラブの隙間
ラブ模様は、純潔、高貴で香気なんて甚だありません。
シミったれて、言い訳がましくて、だけど一緒が良いのか?
むしろそこまでのラブを羨んでしまう自分がいました。その赤信号に。
はなしてラブの善悪の是非は抜きにして
素晴らしい具合です。
川島監督曰わく「一番好きな作品」というのも頷けます。
エログロは勿論無し。
川のたもとで繰り広げられる赤信号なラブ
とっても素晴らしい作品に出会えて良かったです。
川島監督のラブ赤信号パラダイス行き酒場食堂らへん
是非立ち寄ってみてください。
川島監督のラブの息に吹かれてみてください!
是非ご覧ください!