星4つ
リチャードブルックス監督暴れた力の教室

1955年作品、MGM提供、監督リチャードブルックス。主題歌「ロックアラウンドザクロック」

再見したかったシリーズ、見たのはちょうど本作に登場したシドニーポワチエ主演「いつも心に太陽を」や日本人の理想の教師、坂本金八こと武田鉄矢の「三年B組金八先生」の第2シーズンにハマっていた頃だ。ちなみに第2シーズンは、「腐ったミカンの方程式」で有名なシリーズ、沖田ひろゆきや伝説の不良「かとうまさる」の登場するシーズンです。
そんな時になんか、アメリカ映画でも教育教室物ってなんかないかな?と思って探していた矢先でした。
あまりにも直球タイトル、「公開時は上映中止!」のジャケット解説。ほんとかいな?と思いながらもけど古いから大したことないんだろうなぁぐらいな気持ちで鑑賞。いやいや、とっても素晴らしい学園物語だった思い出があったんです。ずーっとその思いをひきづりながら今回再見となりました。

主役の実直な人柄、彼が職業訓練高校に採用されます。クラスメートは、労働しながら通う様々な人種が集まる生徒。始業式から教師への反発、からかいにビビり気味。そんななか主人公を揺らす暴れた力が襲いかかる。果たして結末は?

とっても生徒達がリアルです。様々な人種と境遇、徒党組む様、対立する教師と生徒。暴力が起きる唐突さ、それに対して翻弄される教師達。
生徒より先生側の受けの演技で魅せていきます。生徒は、まだ駆け出しのシドニーポワチエ少年。のちに彼は同様に先生役になるんですが、運命ですかね。

本作は暴力に対して言葉でさとすような感じでは、ありません。
暴力教室の生徒達に対処し、自分達先生を変わっていくような気運が見られます。最低限のマナーと学びに希望を託してもいます。
主人公がとっても良かったです。
暴君生徒エマニュエルにのちポールマザースキー監督が出演しております。すばらしい悪童です。

暴力に立ち向かう先生達の一つ一つの戦いを魅せていく暴力教室。
是非ごらんください。

上映時に混乱が起きたのは、やはり、生徒の暴力が生々しいかんじだからかな?それともこんな奴いないよ!という反発だったんだろうか?
私はある種の若さの唐突な暴力がよく描かれているために誘発されたんじよないかと思いました。