イメージ 1

イメージ 2

ベルリン国際映画祭フォーラム部門招待作品。配給リトルモア、脚本監督大森立嗣。予告が面白そう。某雑誌での特集記事、レビューの評価良くない感じ。結構前から劇場で独占公開の文字。決定的な決め手はチラシ。まず、この三人が見たいというのと、安藤サクラさんのものすごいヌボーッとした表情の写真。この表情がどういう風に映像に?見たいっという事でレイト最終週で鑑賞。
面白かったですよ。二時間チョイありましたが、大森監督の映像の間は程よい切り目だが、幾分カットしても良いのかな?とか、幾分もっと「劇的」にできたのかな?とか、もっとある種の若さ的「暴力」をビビットに新鮮に描けたんでわないかな?という少々の遠慮がちな感じがキャラを薄くさせてしまったのかな?と思いました。

しかし!俳優の素晴らしい演技がつまっていましたね。主役、灰色の光を求める松田翔太君。大人しく灰色に色が染まる高良君。

一番びっくりした、宮崎あおいさんの兄貴、宮崎将さん!イヤー素晴らしい「目」を見れましたね、彼のドラマだけでも必見!マイナスを素晴らしく体現していてかなり驚きました!

そしてやっぱりエロスを感じた「カヨちゃん」こと安藤サクラさん。もう少し出番も欲しかったかなぁと思いましたが、観客を苛立たせる女性を目一杯演じてましたよ!えー劇中安藤サクラ妙なダンスを披露しています、瞬間必見(笑、可愛い)
大森監督処女作「ゲルマニウムの夜」の主役だった新井さんもリアル暴君が良かった。他、やはり上手すぎる柄本明、ちょっと似つかわしくない小林薫さん、顔から品がこぼれ落ちていてもう少しきったない感じにして欲しかった。素晴らしい存在感の洞口さん、美保純さん。なぜかわからないけどハマった多部ちゃん。助演も必見、だけどもうちょい少なくしても良かったのかもね!

コンクリートをつんざき、突っ込む力。本作三人がそれぞれぶちあたるコンクリートのような壁に出会い、ぶつかるロードムービー。

痛々しく、アンハッピーが支配する暗さです。私として、もっと暗く、もっと暴発しても良かったのかな?イマイチ痛みや苦しみが伝わらず、あまり不快な気持ちにならないのが「逆にイヤ」みたいな感じを受けました。もっとハードで三人を魅せて欲しかったかな?

それぞれの灰色の先の光を求め旅していきます。
三人の目指すゴールはいかに?

翔太君、高良君、安藤サクラファンは、必見の久々の暗い青春邦画映画でした。
追伸他、若者暴力邦画、青山真治「helpless」、本作にも出ていた山本政志監督「ジャンクフード」等々ありました。

星3つ