新聞配達

2日目3日目4日目………

ひたすら

おじさんに付いていく毎日

何も言わない…

何も教えない…


自分は食い入るように

おじさんの所作を見る

視て感じて身体で覚えるのだ!


新聞販売店の朝は早い

自分は

5:00〜6:00までの1時間だけだ

専業の人は

0:00〜くらいから働いている

新聞が到着し

荷下ろしをして


全ての新聞に

予め作ったチラシの束を入れる

(金)(土)のチラシの厚さは

新聞の2倍以上になる

それを新聞に差し込む

そうして出来上がった

チラシ入りの新聞は

半分に折るのが やっとだ

全ての新聞に

チラシを入れ終えると


今度はコース事に

順路帳と云う手作りの帳面を視て

スポーツ新聞等

複数の種類の新聞を

配る順番に

寸分たがわず間違わずに組んでいく

間違いが在っては いけないのだ

そうして

皆で和やかに騒ぎながら

流れるような

美しい手捌きで

無数の山が出来上がっていく


その山の一つを

自分は

只 1時間だけ配るのだ

全部の段取りは

専業の人達がしていてくれる

有難いのだm(_ _)m


この光景を目の当たりにした時

中学生の自分には戦慄が走った!


上は70歳を越える おじいさん

下は大学生

大抵は30〜50くらいの

おっちゃん達

皆でスポーツの話なんかで

盛り上がっている

あぁ✨いいなぁ✨

美しいなぁ✨素晴らしいなぁ✨

こんな大人になりたいなぁ✨

死ぬまで

肉体労働して働きたいなぁ✨

と一瞬で思ったのだ


実際は怪我で身体を壊し

33歳までしか

肉体労働は出来なかった…


おじさんに

付いていく日々が続いて

1ヶ月

遂に全てを

一人で任せられる日が来た

初めから全てを一人でだ


身体には全ての工程が

染み付いている

いざスタート


スタートは順調

しかし段取りと作業に手間取る

「焦るな焦るな」

しかし

身体とは裏腹に心は焦る


中学生の自分は

初めから上手くいく

そんな想いが有ったのだ

そんなはずもなく

何事も初めからは上手くいかない


それでも

負けん気と根性で

弱音は吐かないし へこたれない

誰も助けてはくれないのだ

やるしかない


焦る気持ちばかりの

初めから…

徐々に自分のペースを掴みかける…

「焦るな焦るな」

「集中集中」

一つ一つを心掛ける


半分に差し掛かり

中継点へ

時間は もう1時間

泣きそうだが

そんな事は どうでもいい

やるしかないのだ

くじけず めげずに

淡々と黙々と段取りと作業をこなし

自分のペースで

「集中集中」

一つ一つ

丁寧に確実に


そうして

気付くと

自分の仕事を終えた

おじさんが見に来る

「大丈夫か?」

「大丈夫です」

そして

帰って行く…

助けてはくれない

「なんで」(笑)

当たり前だ


その後も

淡々と黙々と

一つ一つ

丁寧に確実に


身体は嘘をつかない

身体に染み付いた

全ての工程が

今 発揮される


終わった

2時間


販売店に帰る

「お疲れさん」

と缶コーヒーをくれる

「有難う御座います」

と飲み干す

皆 勢揃いで迎えてくれる

暖かい✨

でも恥ずかしい…

「では失礼します」

と帰る

「又 明日な」

「お疲れ」

「お疲れ様でした」


本当の意味での

初日を終えた


学校がある

急いで家に帰り

シャワーを浴び

飯を食べ

登校

感傷に浸かっている暇はない


次の日

朝から気合十分

「おはようございます」

「元気いいなぁ」


準備も直ぐに出来る

「行って来い」

と送り出される


全ての段取りや作業や所作は

1ヶ月の中で

全部 眼で身体で覚えて

身に付いている

大丈夫なはずだ


スタートから快調

スムーズな段取り

流れるような作業

美しい所作

2日目なのだが

全部 出来るのだ


中継点に到着

30分

昨日の半分

奢ることなく

慢心することなく

淡々と黙々と

新聞を捌く


それからも

「集中集中」

一つ一つ

丁寧に確実に


全てを終えた

1時間

「ふぅ~」

1時間コースなので

自分の中では合格だ

おじさんは

いつも45分だった

「まだまだだ」


3日目

45分で出来る

「よし」

調子に乗らない

調子に乗らない

でも

内心はウハウハだ

凄く楽しいのだ


5分削り40分

5分削り35分

1分づつ削り

とうとう

1ヶ月 経った頃

30分に!


そうしたら

「もう少し配らないか?」

と言われる

「やります」

と今までプラス

駅前の

20階以上の駅ビルを任せられる


新聞配達を初めて2ヶ月

中学1年生だが なんだか やっと

皆の一員になれた気がした

とても嬉しかったのを

覚えている(*^^*)☘️


中学1年生が

月に3〜5万円の

お小遣いが貰える


名古屋での生活が

学校には居場所が無くても

存分に楽しめたのだ


次の回も

新聞配達での出来事に付いて

書こうと想う


ではでは~

チャオ✨