ストレス溜まったので、また、安ギターをゲットしてしまいました。
初めての、Epiphone です。

S村楽器さんのHPでは、SG Special VE と銘打って販売していたのですが、これは、勘違いです。故意なら詐欺です。
下の SG Special VE と比べて見ても分かる通り(実は自分も最初は気づかなかったのですが)、仕様がまったく違います。
Epiphone SG Special VE [Vintage Edition]
今回ゲットしたエピフォンのSG は「Epiphone LIMITED MODEL SG-Special-I」というモデルです。
2017年ごろにいろいろなもの(ストラップやシールド)とセット発売していた、入門者向け、最廉価格帯の限定品モデルです。
元はといえば、2016年中期に「Les Paul Specialというギターの素晴らしさをよりお手軽に!」という売りで、「Epiphone Limited Edition Les Paul Special-I Humbucker」という廉価モデルを販売(当時の販売価格14,800 円(税込))していたようですが、これのSG版と思われます。

Epiphone Limited Edition Les Paul Special-I Humbucker
VE との仕様の違いを表にしました。
| Epiphone LIMITED MODEL SG-Special-I | Epiphone SG Special VE [Vintage Edition] |
| Body Material: Mahogany | Poplar w/ Mahogany Veneer |
| Neck Material: Mahogany | Mahogany |
| Neck Profile: 1960's SlimTaper D-Profile | 1960's SlimTaper; D profile |
| Neck Joint: Bolt-on; 4 screw | Bolt-On |
| Nut: Black PVC | |
| Nut Width: 1.68" | 1-11/16“(1.68") |
| Scale Length: 24.75" | 24.75“ |
| Fingerboard Material: It depends on the season(RoseWood?) | |
| Frets: 22, Medium/Jumbo | medium-jumbo |
| Fingerboard Inlays: Dots; Pearloid | |
| Bridge Pickup: Epiphone Ceramic 700T; Open-Coil | Epiphone 700T Humbucker; Open-coil, Ceramic-8 Magnets |
| Neck Pickup: Epiphone Ceramic 650R; Open-Coil | Epiphone 650R Humbucker; Open-coil; Ceramic-8 Magnets |
| Controls: Master Volume & Master Tone & 3-way Pickup Selector | 3-way Pickup Selector, Master Volume |
| Machine Heads: Covered; 15:1 ratio | Premium Covered; 14:1 ratio |
| Truss Rod: Yes | Adjustable |
| Truss Rod Cover: 2-Layer (B/W); "Bell" shaped; Blank | “Bell“ shaped; 2-layer; “SG“ in white |
| Pickguard: 2-Layer (B/W) | |
| Headstock Logo: "Epiphone"; Silver Silk-Print, "Special SG Model" in Gold Silk-Print | Epiphone “Clipped Ear“; “Les Paul Model“ in gold; “Epiphone“ logo in silver |
| Binding: None | None |
| Knobs: Black "Speed" Knobs | Black “Speed“ knobs |
| Output Jack: Heavy- Duty 1/4" | |
| Tailpiece/Bridge: Combination; Wrap-around "Lightning" Bar; Adjustable Intonation | Bridge: Tune-o-matic Tailpiece: Stopbar |
| Hardware: Chrome | Nickel |
まず、大きな違いが、ボディー材の Mahogany と Poplar の違いで、塗装も グロス と ウォーン・フィニッシュ(艶消し) という点。Mahogany で グロス の方が高級ですし、見栄えもいいので、VE より更に廉価版でも、この仕様の方が得した気がします。
あと、ここが価格の違いに大きく影響していると思われる、Tailpiece/Bridge の部材(Gibson の Tune-o-matic は、5,000円ぐらいします)。
「Wrap-around "Lightning" Bar」というものが使われています。これは、Gibson のビンテージもの、例えば「Melody Maker」や「60年代初期のSG Special」に採用されていたもの。

そもそも、Gibson「SG」は1961年、フルモデルチェンジ(ダブル・カッタウェイやベベルド・コンター加工)したレスポールとして発表されたもの。

1961 Les Paul SG Custom
そのなかでも廉価版(SGスタンダードのスチューデントモデル)という位置づけだったのが SGスペシャル。
SG Special Cherry【1961年製】
SGスタンダードがハムバッカーであったピックアップをP-90に変更。ヘッドにあったクラウンインレイや、指板のトラペゾイド(台形)インレイを、ヘッドにはロゴ以外の装飾なしとし、指板もドットインレイとしてコストダウンを狙ったもの。
ブリッジについていえば、金属の棒一本でブリッジもテールピースも兼ねる「バーブリッジ」が、SGジュニアの基本となるようです。
バーブリッジはオクターブピッチの甘さが難点でしたが、今回の「ライトニング・バー」と呼ばれるラップアラウンド・コンビネーション・ブリッジ/テールピースはサドルに模した隆起が加えられており、イントネーション(オクターブ)はかなり良好となっているそうです。
このシンプルな構造のブリッジにしか出せない音があると認められており、SGジュニアの重要なアイデンティティとなっているようです。このように、廉価版という位置づけだったSGスペシャルは、軽やかなサウンドとシンプルなたたずまいが受け入れられ、特にロック系のプレイヤーに愛用されてきたようです。
ということで、現在は「SG Special VE [Vintage Edition]」しか販売(それも在庫処分)されていないようですが、今回誤って販売されていた「LIMITED MODEL SG-Special-I」の方が、オリジナルの SG Special に近い仕様でレア感があり、結局満足できるものでした。
可愛がりたいと思います。