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Doodlin' Records

神戸元町のバー「Doodlin'」店主がチョイスするジャズレコード紹介。
勝手気ままに書かせていただきます。

シカゴを拠点とするビージェイというレーベルから出たリーモーガンのアルバム。

多分メッセンジャーズに入団するかしないかの時期の録音でしょう。
とにかく颯爽としていきのいい演奏を堪能できる1枚だが、内容的には超がつく程の典型的なハードバップ。
ちょい待ち、そんなのならリーモーガンのアルバムだけでも山のようにあるではないか。

それなのに選んでしまったこの1枚。その理由はずはりテナーのクリフジョーダンの参加。
この人こそ人間として僕が最も尊敬している人物。特に思い入れがあるプレイヤーなので、いずれはここで大いに語る事になるでしょうが、このセッションでも図太い音で実に素晴らしい演奏を披露してくれている。
さらに彼の書いた名曲「ロストアンドファウンド」も収録されていて、これがまたカッコいいたらもう。メッセンジャーズも含めていくつか録音されているが、これがベストテイクと断言しましょう。

またスタンダード曲「イージーリビング」も収録されているが、これがまた普段バラードはあまり真剣に聴かない僕でもハマる演奏。ハードバップ的解釈とアートブレイキーの強烈ロールがたまりません。

つきなみだが流石である。
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ボステナーことジーンアモンズがシカゴで吠えた実況録音版。

ボスのテナーにオルガンとドラムだけという超身軽編成ながら、その中身のまあ濃いこと。最低人件費でここまで聴かす、流石はプレスティッジレーベルといったところ。
加えてライブである。しかもシカゴのサウスサイドあたりの黒人クラブだ。歓声をあげる客どもの声をきいただけでガラが悪そう。
でもこれはけなしているのではなく、これぞアモンズを聴くための環境であり、よくぞレコード化してくれたと、我々コテコテファンはもろてを挙げて絶賛するのであります。

このレコードはボスが数年間の「おつとめ」に入られるちょっと前の、最高に脂がのっていた時期の録音だと思う。アモンズはボステナーと崇められている様に、それはもう黒く、コテコテ界の代表格である事は間違いない。
でもこれを聴いて思う事は意外とテクニシャンであるということ。いや意外どころかかなりのものではなかろうか。選曲が意外にも歌物やバップナンバーで占めているから気付いたが、この上手さもひっくるめてのボスやったのであろうか。

とにかくどんな曲でも完全に貫禄つきで吹き飛ばす、恐ろしい男であり頼もしい男である。

でも捕まったんやけどね、この後…。



壮大なアルバムである。

ドナルドバードのアルバムは常に黒人としてのメッセージをたっぷりと込めた非常に聞き応えのあるものが多いが、これはその中でも群を抜いた最高傑作だろう。
何でも暗殺されたキング牧師の葬儀でもこのアルバムが使われたという事で、いかに当時の黒人社会に深く関わった音楽であったか推測できるというもの。通常のグループ編成に男女数人のコーラスを加えた事で、何ともいえないスケールの大きさと深みが増しているうえ、参加メンバーのハンコックやモブレーも最高の演奏を残してくれている。
相乗効果だろう。

ただあまりにも壮大でメッセージ色も濃いがため、気軽にビール飲みながら聴くという訳にはいかず、聴く前は何かしら覚悟をして挑まなくてはいけないアルバムだ。
そういう訳で確かに仰々しいし、決して今風とは言い難い。女の子が家に来た時にかけたら間違いなく帰られるであろう。
でもたまには真剣にジャズを聴くのも非常に大事な事だと思う。その分得体の知れない感動が得られる事は約束します。
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ピアノトリオなのである。
そもそも私は管楽器を演奏してはいるものの、実は相当ジャズピアノが好きなのだ。従ってこの編成のレコードもかなり聴いている。でも大体バレてるとは思うが、そのほとんどがガンガン弾きまくってる物か、やたら黒いサウンドの物ばかり。
そして今回の1枚は後者に入る物、というより「黒い」以外形容できないとでも言おうか。

モリスナントンというピアニストが60年代中頃、それこそ黒い宝庫といわれたプレステッジに残した1枚であるが、僕は友達と昔のジャムジャムで話してる時にこれがかかり、その時初めて聴いた。
それまで普通の喫茶店であった雰囲気が一瞬にしてハーレムの安酒場に変身した様で、二人して没頭してしまったのだ。
名前も知らないピアニストだが、ジャケットは見覚えがある。確かちょっと前にLPで再発されてたシリーズのうちの1枚ではないか?早速翌日買いに走った。

この当時のこういった黒さを前面に押し出した演奏には、絶対に昨今では考えられないパワーが感じられる。そしてそれは何か解らないが、人間にとってとてつもなく大事な物の様な気がするのである。
もっとこの時代の事を知ればジャズの新しい聴き方が出来るじゃないかと思っている今日この頃である。

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このアルバムをご存知の方ってはたしてどのくらいいるのだろう。大体ジジグライスというアルトプレイヤー自体が今ではかなり忘れ去られている感があるプレイヤーなのだから無理もない。しかしこれ私や友達の間では永遠の名盤として長く聴き通されている素晴らしい1枚であるのだ。

とにかく1曲目の「バックブレイカーズ」に針を落としていただきたい。ほとんどのブラックミュージックファンの人達は最初の1小節目で唸ってしまうであろう。基本的な2拍3連のリズムにこれ以上ないという位に大らかなアルトによるメロディーがのっかり、ぐいぐいと盛り上げていく。頭ではなく心の奥深くに入り込んでくる。これをソウルと言わず何がソウルだ、といいたくなる演奏だ。
さらにリチャードウィリアムズのこの上ない艶々トランペットがもう歌ううたう。大好きなミッキーローカーのドラムやリチャードワイアンズのピアノといい、確かに超人気プレイヤーの参加はないが、私にとってこれ以上至福のひとときを味わえるアルバムなどそうはないのである。

この機会に皆さんには騙されたと思ってぜひ聴いていただきたい。
そうすればジジという人は実はただものではないという事がわかっていただけるのではないだろうか。
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