手をつなぐとき右手、左手どっちがいい? ブログネタ:手をつなぐとき右手、左手どっちがいい? 参加中
大学2年の夏。
当時付き合っていた彼は、周りの友達からも「どぅちゃんの彼氏欲しい」と言われるような、何から何まで取り揃えている完璧な人でした。

あまりイケメンは好きではないあたしが、自分のタイプではないイケメンと付き合うのは、なんだか周りの女の子に申し訳ない気もしましたが、

人は顔ではありません。←あなたが言う台詞じゃありません


人は声で選びましょう。←最低です


その彼は、声がわたし好みでした。
彼のその声だけで、付き合うことを了承した私。

声だけ聞いて、目を閉じていれば、顔なんて気にならないわけです。←もっと最低です


そんなある日のこと、彼が


『俺の右側はダメだ!右手はダメ!!』

そう叫んだのです。

いつもは、私が彼の左。
彼は私の右側で、手を繋いで歩く。

その日はたまたま、私が右でした。

「…な、なんで?」

訳が解らない私が質問すると

『ユキコさんが来たから』

周りを見ても誰もいない。

「え!?誰もいないじゃん」

『いゃ、なんてゆーか。いるんだよ。俺の右側、ユキコさんが。』

…ユキコさん。

彼だけに見える、ユキコさん。

週1ペースで現れるユキコさん。(彼談)

漢字は由紀子さん(彼談)

推定25歳(私談)


「…由紀子さんって…美人なの?」

突然の出来事に、戸惑いを隠せない私は、訳のわからないことを聞く始末。


『うん。あ、でも、美人ってゆーより可愛い系だよ。性格もいいよ。』


「…そ、そそ、そっか。由紀子さんとは、その…いつからの仲…なの?」


『大学に入ってから。ちょうど、どぅと会った時くらいかな。』


「そ、そそ、そうなんだ。」


『なんかさぁ、由紀子さんとどぅって似てるんだよね。顔もだけど、喋り方とか、服装も。』



だめだ…



だめだこいつ。
完璧にヤラれてる。
パラレルワールドだ。


「そ、そうなんだ。」

『うん。何食べるー?』

「…由紀子さんは何が食べたいって?」

『んー、アボカドが好きだけど、どぅが食べたいのでいいよって。』


だめだ…。


だめだこいつ。
私もう付き合えない。
ギブアップだ。


由紀子さんもアボカドって…。


別れよう。ここで別れよう。

何としてでも別れたい。


別れる理由はこれしかない。



「……由紀子さんとあたしと、二股かけてたってことだよね…」


『え?いゃ、由紀子さんとは付き合ってないし、俺はどぅのことが』

「言い訳は聞きたくないッ!」

『え!』

「あなたの右側は由紀子さんのものなんでしょ!私のものではないの…。」


決まったな。


『どぅ…』

「…由紀子さんによろしく。今までありがとう。さようなら。」






アディユー、ひと夏のロマンス。



わたしは、手をつなぐときは、右手を差し出す。


だって、


右側には由紀子さんがいるかもしれないからね!