白点病治療と浸透圧について。 | 夜明けのマリンブルー

夜明けのマリンブルー

さんごとおさかなでインテリア水槽を。

こんにちは、どにゃです。

炭素源であるZEOstart添加に端を発した白点病

さらに添加剤の過剰添加でバランスが崩れたのか、ウズマキとバーゲスの白点が悪化したため11/18よりトリタンにて隔離治療しておりました。

トリタンは30x30x40、外部フィルターによる強制濾過です。

私の白点治療法は低比重+GFG(規定量の半分以下)で、銅は使ったことがありません。
トリタン設置の前は30cm水槽を2つ使った、低比重+GFG+全換水法でした。

ここでいう「低比重」とは、通常の1.024の海水を約3倍に薄めた1.008(~1.010)です。
「GFG」は「グリーンFゴールド顆粒」のことです。

詳しくは以前に書いた「クリプトカリオンイリタンス。」をご参照下さい。



ちなみになぜ1.008か?というと、おさかなの体液浸透圧(≠塩分濃度)は海水の約30~40%くらい(魚種により異なるらしい)のため、それを近づけることで浸透圧調節の負担が軽くなるから、というのが理由のようです。
また、白点虫の活動を不活性化させる効果もあります。

確かに、治療の為に低比重海水に入れたおさかなは皆、動きが軽やかになる気がします。
しかし、やはり長期飼育は出来ないようです。
理由は知りませんが。(笑)



「海水魚は海水をたくさん飲む」というのをご存知ですか?


海水魚は、その浸透圧差により常に水分を奪われていきます。
そのため海水をたくさん飲み、なるべく水分を吸収して、エラから不要な塩分を排出しています。
体表の粘膜は体内の水分を逃がさない働きもしているそうです。


淡水魚は逆に、浸透圧により体内に水分が侵入してくるためほとんど水を飲まず、僅かな塩分を吸収して、余分な水分を尿として排出しているそうです。
粘膜の働きも逆になります。



浸透圧が 海水淡水 となるため、このような違いが生まれます。

海水魚が淡水魚より水質にシビアなのはこういったことも関係しているのかもしれませんね。



参考文献を探してみたところ、こちらが分かりやすかったです。

海に生きる動物たち 第4回 魚は水を飲む





さて、治療に話を戻します。


今回は試しに1.009前後の低比重のみでやってみたところ、冬なので比重が上がりやすいせいもあるかもしれませんが、GFG併用時より効果が薄いように感じました。

過去の経験上、低比重+GFGは1週間もすれば白点は目視できなくなりましたが、今回は2週間ほど完全消滅が確認できませんでした。

そこで5日ほど前にGFGを投薬したところ、やっと各魚ラスト1粒といった感じです。

やはりGFGは白点に対して直接作用はしなくても、何らかの効果はあるように感じます。

トリタンは餌バンバン打てるので回復も早いです。


低比重生活ももうすぐ3週間と長いので、今日か明日くらいには退院させたいと思います。