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第36回介護福祉士本試験解説

【問題38発達と老化の理解:特定疾病など】

についてよろしくお願いします

 

問題: 問題38 次の記述のうち、

高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として、

適切なものを1つ選びなさい。

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1 骨粗鬆症は男性に多い

2 変形性膝関節症ではX脚に変形する

3 関節リウマチは軟骨の老化によって起こる

4 腰部脊柱管狭窄症では、下肢の痺れがみられる。

5 サルコペニアは骨量の低下が特徴である。

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答え【4】

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1 …適切でない。

 

骨密度の低下により、

骨がスカスカになってしまうものですね。

 

そのため

ちょっとしたことで骨折する

というようなことがおきます。

 

男女比でいうと、圧倒的に女性に多い

といわれています。

 

加齢によるホルモンの減少などにより、

バランスが崩れるためとされています。

 

ちなみに

 

高齢者に多い骨折4

>脊柱管圧迫骨折(背中、腰)

>大腿骨頸部骨折(太ももの付け根)

>橈骨遠位端骨折(手首)

>上腕骨近位端骨折(肩)

 

2 …適切でない。

加齢や肥満により、

膝の軟骨がすり減って

痛みや変形を起こすものです。

 

X脚ではなく、O脚に変形します。

 

予防策として

太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛える。

正座を避ける

減量する

などが挙げられます。

 

3 …適切でない。

原因は、「軟骨の老化」ではありません。

 

関節リウマチは、

炎症性サイトカインという物質が

自分自身の免疫を攻撃することで発症します。

 

本来、骨は軟骨や滑膜液により

守られていますが、

これにより滑膜液が炎症を起こし

痛みや変形の原因となります。

 

特徴として

>圧倒的に女性に多い

>朝の強いこわばり

が挙げられます。

 

4 …適切。

脊柱管は、背骨や椎間板などに

囲まれた神経の通り道です。

 

ここが、背骨や椎間板によって

圧迫されるため、痛みを生じます。

 

特徴として、間欠性破行が見られます。

これは、歩くと痛み、休むと治る

というもので、これを繰り返します。

 

5 …適切でない。

 

これは、骨格筋量の低下のことを指します。

骨を支えている筋肉のことですね。

 

これは、運動不足、栄養不足などが悪循環

となって引き起こします。

 

また、これに関係するものとして

フレイル、というものがあります。

 

一言でいうと、虚弱状態ですね。

 

フレイルかどうかかチェックする

5つの項目があります。

 

フレイルチェック項目5

1 体重減少

2 疲れやすい

3 歩行速度の低下

4 握力の低下

5 身体活動量の低下

 

これに、3つ以上該当するとフレイル

2つ以上該当すると

プレフレイル状態といわれています。

 

これら3つが一体となって

フレイルの原因になっているといわれています。

身体的…低栄養、口腔機能低下、運動器障害

精神的…認知症、うつ

社会的…閉じこもり、孤立

 

閉じこもっていると、お腹も空かないし

食事量も減ります。

 

よって、体重も減少するので

骨格筋量も減少し、骨折などのリスクも

高まる、ということで

 

フレイルとサルコペニアは、

関係しているといえます。

 

以上のことにより【3】が適切となります。

 

ちなみに

加齢によってかかりやすい疾病を

特定疾病といいます。

 

これは16個存在し、

第二号被保険者が要支援、要介護認定を受ける際の要件となります。

 

この問題は、特定疾病について問われた問題でした。

 

覚える必要はありませんが

リストを記述しておきますね

 

参考までに

 

<特定疾病16>

 

1ガン末期

2 関節リウマチ

3 筋萎縮性側索硬化症(A L S)

4 後縦靱帯骨化症

5 骨折を伴う骨粗鬆症

6 初老期における認知症

7 パーキンソン関連疾患

8 脊髄小脳変性症

9 脊柱管狭窄症

10 早老症

11 多系統萎縮症

12 糖尿病性神経障害、腎症、網膜症

13 脳血管性疾患

14 閉塞性動脈硬化症

15 慢性閉塞性肺疾患

16 両変性膝関節症

 

解説は以上です。