第36回介護福祉士本試験解説 【問題68:介護の基本:ヤングケアラー】
こんばんは。いつもありがとうございます。第36回介護福祉士本試験解説【問題68:介護の基本:ヤングケアラー】についてよろしくお願いします。問題68 Aさん(48歳、女性、要介護1)は若年性認知症(dementia with early oneset)で、夫、長女(高校1 年生)と同居している。Aさんは、家族と過ごすことを希望し、小規模多機能型居宅介護で通いを中心に利用を始めた。A さんのことが心配な長女は、部活動を諦めて学校が終わるとすぐに帰宅していた。ある日、夫が、「長女が、学校の先生たちにも相談しているが、今の状況をわかってくれる人がいないと涙を流すことがある」と介護福祉職に相談した。夫の話を聞いた介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。1 長女に、掃除や洗濯の方法を教える。2 家族でもっと頑張るように、夫を励ます。3 同じような体験をしている人と交流できる場について情報を提供する。4 介護老人福祉施設への入所の申し込みを進める。5 介護支援専門員(ケアマネジャー)に介護サービスの変更を提案する。>ヤングケアラーとは主に18歳未満で過度に子ども・若者が家族の介護その他、日常生活上の世話を行うことにより、社会生活を円滑に営む上で困難を有する状態に至っている者のことです。1 …適切でない。これらを過度に行っている、子ども・若者をヤングケアラーといい、これにより、学業や趣味活動、就職活動に影響を及ぼしていることが問題視され、新しい法律にヤングケアラーについて明記されました。2024・6「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」において、子ども・若年者育成支援推進法が施行され、「ヤングケアラー」について明記されました。2 …適切でない。家族介護には限りがあるため、市場サービスなどの社会資源を活用しながら、家族の介護負担少なく、在宅生活を続けられるよう支援していくことが望ましいですね。3 …適切。ピアカウンセリング等に参加し、同じ環境にある人と関わりを持ち、情報交換や悩みを相談できる環境を持つことも大切ですね。4 …適切でない。Aさんは、「家族と生活したい」という希望があります。また、長女さんは「まわりがわかってくれない」ことに対して悩んでいるので、施設入所では根本的な解決には至りませんね。5 …適切でない。サービス内容に問題があるわけではありませんね。よってこの問題は【3】が適切となります。解説は以上です。【編集後記】最近、相手を理解するというのは本当に難しいことだなあ、とつくづく思います。高齢の利用者さんと関わっていると時間がない時にかぎってとりとめもない話をされたりして気が滅入ってくることもあります。ただ、最近思うことは相手を理解しようとすることが大切だなあということです。少し前理解は愛、という言葉を学びました。本当にそのとおりだなあ、と思います。余裕がない時にこそ、ためされます。1日1つでもそれができたらマル、ということにして明日も頑張ってまいります。ありがとうございました。