思考感情は自律神経の発達から産まれた!?原因不明の自律神経失調症は、やはり視床下部の脳機能障害か | エネマグラによる前立腺開発、およびドライオーガズムの後遺症と闘い、研究するブログ

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タイトルの通りです。私自身が後遺症患者なので、私の日々の症状や出来事、考察などを書いていくつもりです。現在、仙骨神経障害と診断されたため、仙骨神経障害について主に書いています。

人間の思考や感情は自律神経と密接に関わっている。


人間が興奮するとき交感神経が強く興奮して

人間が落ち着くときは副交感神経が強く興奮する


ということはどんな教科書にも書いてあることです。




では、なんで感情と交感神経は密接にリンクしているのでしょうか。

その理由について医学、心理学、脳神経科学は決定的な
理由を提示できていません。

「危機や不安を感じた時には交感神経が興奮し、
安心している時にはに副交感神経を興奮させた方が、効率が良いから」


という、効率による機能的な面でしかそれを説明していないのです。


しかし、それならそれほど密接に感情と自律神経が
リンクしている必要が、果たして本当にあるでしょうか、


交感神経が興奮し、血圧や血糖値が上昇したとしても
不安にあおられず冷静でいた方が良い場合もあることでしょう。



実際、そのように人間は自律神経の働きを無視して
感情をある程度自由に操ることが出来る能力を有しています。

そのように、自律神経の働きから感情を分離させたものが
人間の思考や感情の仕組みであると考えられるのです。




つまり、これらの考察から考えられるに

「人間の思考や感情は自律神経の発達から産まれた」

という仮説が立てられるのです。



これならば人間の感情が自律神経と関連している理由も
簡単に説明できます。

そもそも最初から思考や感情が自律神経によって生み出されたの
ならば、それは相関関係を持っていて当たり前だからです。

これは脳神経化学というより、進化生物学的な発想です。



自律神経の存在理由は人間の身体の恒常性、
ホメオスタシスを維持するためと考えられます。

生命の脳が発達し、外部からの状況を情報として
得られるようになってきた時に、

外界の情報に合わせて自律神経をコントロールする器官が
必要とされるようになった。(あった方が生き延びやすかった)


そのような進化的な理由により、感情や思考は生命の複雑な
ホメオスタシスを維持するための機関として発達したのです。




これは人間の自律神経の中枢と、情動や感情を司る中枢が
脳内で非常に近い位置にある理由とも整合します。


間脳にある視床下部や脳下垂体は自律神経やホメオスタシスの
中枢として機能していることが知られている、と同時に

人間の情動を司る機能も有していると言われています。



また、人間の感情や思考を司っている器官は大脳辺縁系であり
感情は扁桃体、短期記憶や思考を司っているのは海馬です。

この大脳辺縁系は間脳のすぐ上にあり、機能的に
密接な関係を有していると言われています。


また、更に高度な思考や記憶、人間的な感情を生み出す部位として
前頭前野や、大脳基底核がその働きを有していると言われています。

この前頭葉も間脳のすぐ前、間脳と大脳辺縁系を囲むように
存在しています。



つまり、人間の進化の過程でのこの自律神経を司る
間脳の周りに、感情や思考を司る部位が次々と作られて
言ったと、進化生物学的に考えることが出来るのです。




つまり、実際に脳に起こっている現象としては

「思考や感情と自律神経が密接に関わっている」

のではなく

「思考や感情が自律神経の制御を振り切って動いている」


と考えた方が正しいと思われるのです。


この方が人間の脳を説明する上でよっぽど自然でしょう。




さて、これが自律神経失調症にどう関わってくるのかというと

原疾患のわからない自律神経失調症は、基本

「過度なストレスによる自律神経のバランスの崩れ」

として説明されます。


そして、

「人間の自律神経をコントロールしているのは感情だから、

常に感情が過緊張の状態にあることが自律神経のバランスを

崩しているのだ。だからその感情の過緊張を取れば症状は改善する。」


と医師は考えるのです、が、これは全くの逆です。


自律神経の過剰な興奮によって影響を受けているのは
感情の方なのですから、その原因は感情の方ではなく
自律神経の方の異常な興奮の仕方、

つまり、それを司る視床下部の機能異常だと考えられるのです。


うつ病の発生過程においてエンドルフィンとコルチゾールの大量分泌による
視床下部の機能異常の可能性は前回話した通りです。

それと同じように、視床下部による自律神経の調整機能の異常が
脳の中で起こっていると考えられるのです。



ということはつまり、

自律神経失調症は脳機能障害だと考えられるのです。




身体の疾患を探っても異常が見つからないはずです。
パニック障害と同じように、脳の機能的な面で異常が起こっているのです。

これはしかも脳の画像診断でもわかりません。
脳の神経の流れ、報酬系などの中で起こっているからです。


唯一、脳血流検査では異常を確認できるでしょうが、

それもやはり「ストレスによる過緊張が原因」と
逆転した診断をされることになるでしょう。



自律神経失調症の治療に長い期間がかかるのもこれが原因でしょう。

医師が原因と疾患の関係を逆転して考えているからです。


心身のストレスを取ることももちろん重要ですが、

何より肝心なのは、視床下部による崩れた自律神経の支配を

元に戻すような治療を研究し、進めることが重要でしょう。



自律神経失調症の原因を、視床下部の機能異常と考えることで
この病気とも言われないような病気の研究が今後飛躍的に進むでしょう。


今この病気を患っている数多くの患者の皆様が
今後の研究によって改善されていくことを心より願っています。


というか私も自身も軽い自律神経失調症を患っているので
早く研究が進んでくれるとありがたいですね(笑)




最後に一つ残る謎があります。

「自律神経よって産まれた感情や思考が、
どうして自律神経の制御を振り切って動けるのか?」


という疑問です。

これは私は、人間の起床と入眠
つまり意識の現われや、意識の働き、存在そのものに

何かしらの原因があるのではないか、と考えています。


また、この自律神経による感情の支配には人間の
無意識といったものも関わってくると考えています。

それらの要素は、今度は統合失調症という病気に
関係してくる話になっていくと想像しています。


それらの話は、また今度することにしましょう。