老後にストレスが溜まりやすいマンション9つの特徴|後悔しない選び方と注意点【本気不動産の佐藤が解 | 佐藤竜志 オフシャルブログ

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はじめまして
不動産業25年以上の経験から、不動産に関することはもちろん
相続や終活、建築・リフォームのことなど知っていることをお伝えします
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「老後にしんどいマンション」の共通点はどこか?階段・段差・玄関の狭さ・浴槽の跨ぎ・広すぎる間取り…。不動産歴25年、売買1200件超の本気不動産の佐藤が、将来ストレスを溜めない住まい選びのコツを9項目でわかりやすく整理します。


こんにちは。本気不動産の佐藤です。

不動産歴は25年、売買は1200件以上、査定相談は4000件以上やってきました。
普段は「住宅で後悔しないためのリアルな情報」をYouTubeでも発信しています。

まず最初に、今回のテーマと近いお話をしている関連動画を3本貼っておきます。興味あるところからぜひ見てくださいね👇

  • 〇歳までに買ってください!終の住処はマンションが最強な理由を住宅購入のプロが本気で解説します!

     

     

  •  

    【20年後に価値が下落するマンションの特徴】これからの主流は◯㎡以下です!老後も安心できるマンションの特徴を住宅購入のプロが解説します!

     

     

  • 【終の住処】実は健康への被害も?老後に避けるべき危険な立地ランキングを不動産歴25年のプロが徹底解説!

     

     

※スマホの方はタップして、そのままチャンネル登録しておいてください。次の住み替えを考えるタイミングって突然きますからね。


◆今回のテーマ
今日は「老後にストレスが溜まりやすいマンションの特徴」について、9つに分けて整理します。

これ、若いときは全然気にならないんですよ。
でも年齢を重ねると、一気に“毎日の小さなイライラ”になる。しかもそのイライラって、放っておくと外出頻度が落ちたり、人付き合いが減ったり、体力そのものが落ちる原因になるんです。

例えばこんなことありませんか?

  • 階段を上り下りするのが面倒だから、今日はもう出かけなくていいか…

  • 買い物の荷物を持って駐車場から部屋までが遠すぎて、もう一回車に戻るのがイヤになる

  • お風呂に入るときに浴槽をまたぐのが怖い

これって「体力の問題」だけじゃなくて「気持ちの元気」を削るんですよね。

今日は、そういうストレスのもとを9項目に分けてお話します。これから中古マンションを買う方、今の家を売って住み替えを考えている方、将来のことを考え始めた50代・60代には特に役立つ内容だと思います。

ではいきます。


【1】階段オンリーのマンションは、将来「外出が面倒になる」リスク

まず一番わかりやすいのはこれ。
エレベーターがない“階段マンション”。

若い時は「運動になるから大丈夫」「3階くらいなら平気」と思うんですよ。実際そういう相談、現場で本当に多いです。

でも年齢を重ねると、階段の上り下りって想像以上にハードになります。足腰への負担はもちろんですが、荷物を持つと一気にきつくなる。

「今日は雨だし」「荷物あるし」「夕方だから暗いし」
――そうやって外に出る回数が減っていく。それが地味にストレスなんです。

2階ならまだ…という人もいますが、正直これは人それぞれの体力と健康状態次第です。今の元気を基準に考えるより、「10年後の自分」が毎日上れる高さかどうかで判断してほしいです。

そしてもう一つ。
昔は「上の階ほど価値が高い」っていう時代がありました。景色もいいし静かだから。でも今は、“上の階=負担が大きい”という視点で見る方も本当に増えています。ここ、時代は変わってます。


【2】エレベーター1基だけ・遅い・なかなか来ないマンションは「待つこと」自体がしんどい

次に、エレベーターがあるマンションでも油断できません。

エレベーターが1基しかない/スピードが遅い/いつも上の階で止まってる。この3つが重なると、正直めちゃくちゃストレスです。

高齢になると「立って待ってる」というだけで疲れるんですよね。
実際の内見でも、10分近く立ちっぱなしで待つケースは珍しくありません。その間ずっと荷物を持ったまま。寄りかかるところもない。これは本当にキツい。

ここでチェックしてほしいのは、

  • 基数(1基か複数基か)

  • 待ち時間の長さ

  • 乗り場付近にちょっと寄りかかれる場所があるか

速度だけじゃなく、「待っている間どういう姿勢になるか」まで含めてイメージしておくと失敗しにくいです。


【3】部屋からエントランス/駐車場までが遠すぎる大型マンション

最近の大規模マンションは、共用施設が充実していて魅力も大きいんですが、その裏で「遠い問題」が起きます。

・部屋を出る
→長い廊下
→エレベーター
→共用ホール
→さらに外へ
→さらに駐車場へ

これ、買い物袋2つ3つ持ってると本当に大変。忘れ物して「やっぱり戻ろう」となったときの心理的ダメージは想像以上です。

外に出るのが面倒になると、行動範囲が一気に狭まります。結果的に人付き合いも減る→気分も落ちる、という悪循環が始まる可能性も。

大規模物件を見るときは「部屋から車まで、何歩くらい?」を必ず体験してください。カートや共用台車が使えるかどうかも、地味だけど大事な暮らしの差になります。


【4】玄関が狭すぎて、靴・カギ・荷物・杖がいっぺんに扱えない

玄関は、人生の中で意外と忙しい場所です。
靴を脱ぐ・履く
カギ閉める
荷物持つ
杖やシルバーカー(手押しカート)を置く
上着を掛ける
忘れ物を確認する

これを一人で同時にやるには、ある程度の“面積”が必要なんです。

玄関がキュッと狭い間取りだと、身体をねじって片足立ちで靴を履く…みたいな動作になる。これは一番転びやすい動きなんですよ。

あと、ちょっと腰をかけられるスペース(簡易ベンチとか)が置けるかどうか。これがあるだけで「立って靴ひも結ぶ」から解放されます。ベンチが置けない玄関は、年齢を重ねるとストレスが一気に上がります。

もし玄関収納が大きすぎて動線を圧迫しているなら、そこはリフォームで入れ替えたり外したりして改善できる場合もあります。
「玄関に座れる場所が作れるか?」は、かなり重要な判断軸です。


【5】室内のちょっとした段差に慣れてしまうのが一番こわい

築年数が経ったマンションほど、キッチンや脱衣所・トイレの入口に微妙な段差が残っていることが多いです。
この“微妙な段差”が、転びます。

ご案内のとき、高齢の方がゆっくり足を上げようとして、ちょっと引っかかる瞬間って本当に多いんです。特に水回りは床材が変わるので段差がわかりにくい。

怖いのは「住んでる本人は慣れて気にならなくなる」こと。
慣れた頃に油断して、ガクッとなるんですよね。

中古マンションを検討するときは、段差がどこにあるか・何センチか・フラット化は可能か・費用感はどれくらいか、ここまで具体的に確認して選んでください。
“段差のリフォーム費”は、実は優先順位かなり高いところです。


【6】「和室がある=高齢者向き」はもう昔の話

これ、意外と盲点なんですが…
「年を取ったら和室でゴロゴロ」って、今はもう必ずしも正解じゃないんです。

なぜかというと、
・布団の上げ下ろしが重い
・床からの立ち上がりがつらい
・畳部分が一段高い/一段低い→つまずきやすい
・正座や床座りがそもそもキビしい

実際、60代後半くらいから「和室よりベッドで寝たい」という声が一気に増えます。
今は70代でも普通にベッド生活です。飲食店や施設も、座敷ではなく椅子席・掘りごたつ式(足を下ろせる席)に変わってきていますよね。生活スタイルそのものが“床から椅子へ”に移ってるんです。

最近の新築マンションはそもそも和室がない間取りが主流になっています。必要なら「置き畳」やジョイントマットで雰囲気だけ後から足す。これが今の主流です。

ここで大事なのは、
「和室がほしい」じゃなくて「どういう姿勢で座って・どういう姿勢で寝たいか」。
そこから逆算して間取りを選ぶ時代に変わっています。


【7】お風呂の“跨ぎの高さ”が高い家は、毎日ヒヤッとする

お風呂は毎日入ります。だからこそ負担もリスクも積み重なります。

古いタイプのお風呂は、浴槽が深い・狭い・縁が高いことが多いんです。つまり、足を大きく上げてまたがないと入れない。これ、膝と股関節にきますし、身体のバランスも崩れやすい。

最近の浴槽は逆で、浅くて足を伸ばせるような設計が増えています。
もし古い浴槽のままなら、手すりの有無は本当に大事。浴槽の縁や壁に手すりがない場合は、吸盤式や後付けタイプで改善できることもあるので、ここはケチらないでください。

“お風呂に入るのが怖い”という感覚は、生活の楽しさを一気に奪います。
中古マンションを見るときは、浴槽の高さ・またぎやすさ・手すり、この3つは絶対に確認してほしいポイントです。


【8】手すりだらけで廊下が狭い=安全だけど、荷物運びはしんどい

もう少しリアルな話をします。

「安全のために」と両側に手すりをつけた結果、廊下の有効幅がかなり狭くなって、荷物・段ボール・ゴミ袋を持って移動するときに横歩きになってしまう…というお宅、実際にあります。

これは安全と生活のバランスの話なんですよね。

  • 手すりはもちろん大事

  • でも通路が狭くなると、今度は物を運ぶのがすごい大変になる

  • さらに介護が始まると、介助側も動きづらい

だから廊下の手すりは「両側」じゃなくて「片側のどの高さ・どこまでつけるか」を決めていくのが現実的な落としどころになることも多いです。

リフォームの現場感としては、“とにかくいっぱい付ければ安心”ではありません。暮らし全体の動線とのバランスを見てください。


【9】広すぎる部屋は、物が増えやすい=家族のストレスになることもある

ちょっと耳が痛い話ですが…
広い部屋って、モノがどんどん増えるんです。

「まだ置けるから大丈夫」
「ストックが安かったからまとめ買いした」
「同じもの、予備でもう一個買っておこう」
これ、気がつくと同じ洗剤が3本4本…みたいな状態になっていきます。

そして帰省したお子さんやご家族から
「また買ったの?」
「こんなにいらないでしょ」
って言われて、そこでケンカになる。ここ、実はよく聞く相談なんです。

年を重ねると、“集める喜び”と“手放すしんどさ”のバランスが変わります。
ものが多いほど探し物は増えるし、掃除も大変になるし、つまづく場所も増えます。これは心身ともにストレス。

逆に、狭すぎると息苦しい・趣味が制限されるという別の問題もあるので、「自分が管理できる量に生活をおさめられる広さか?」という視点は、かなり大事なんです。


◆実はこれもストレスです:玄関ドアが重い問題

最後にひとつ、現場でよく話題になる“細かいけど大きい”ポイントを。

鉄製で重たい玄関ドア、ありませんか?
あれ、開けるのも閉めるのも実はかなり力がいります。特に買い物袋を両手に持っているときは本当にしんどい。ドアの重さって、年をとると小さな壁じゃなくて「今日はもう外出いいか…」の理由になります。

「細かいところが大事」ってまさにこのことなんです。玄関が暮らしのハードルになってしまうと、一気に活動量が落ちてしまいます。


 

 

◆今日いちばん言いたいこと

若いころは“設備が豪華かどうか”“眺望がいいかどうか”を基準にしがちです。
でも50代・60代からの住まいは、価値観がちょっと変わります。

・毎日イライラしないか
・毎日ビクッとしないか(転びそう、とか、浴槽こわい、とか)
・「外に出るのが面倒くさい」が増えないか
・家族とうまくやれるか

つまり、「ストレスの少ない暮らし」を先に用意しておくことが、老後の安心そのものなんです。

これは贅沢な話ではなくて、“未来の自分を助ける準備”なんですよね。


◆コメント・ご相談ください

今回の中で「これ、うちもそう!」っていう部分、ありましたか?
特に、和室と段差、それから玄関まわりの重さ・狭さは、盲点になりやすいところです。

実際の物件を見ながら一緒にチェックしてほしいという方は、エリアネット(本気不動産)に気軽にご相談ください。公式LINEから写真を送ってもらえれば、「ここは改善できる/これは厳しい」みたいな具体的な話もできます。

あと、年齢を重ねた皆さんだからこそ気づいている「こういうところが地味に困るんだよ」という実感も、どんどんコメントで教えてください。僕も現場の話として今後の動画で紹介していきます。