中古マンション購入で後悔しないための8項目チェックを実務目線で解説。内見動線・立地の夜間安全・共用設備制約・管理規約・修繕計画・固定費・理事会運営・鳩対策まで、25年の現場経験から具体策を紹介。
こんにちは、本気不動産の佐藤です。
今日は**「中古マンション購入で失敗を防ぐ8項目」を、実際の失敗例と“現場で通用するチェック方法”に絞ってまとめます。私は不動産歴25年/売買1200件超/査定相談4000件超の立場から、見えないリスクの拾い方にこだわって解説します。単発の情報より習慣的にチェック**するほうが再現性が高いので、ブックマーク推奨です。
本日の構成
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室内状況(搬入動線・収納・設備年式)
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立地の盲点(夜間安全・季節変動)
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共用部分・共用設備(台数・容量・仕様制約)
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重要事項(管理規約・使用細則・用途制限)
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修繕計画・積立金・借入状況
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固定費の変動(管理費・修繕積立金・熱源費)
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管理運営(理事会のガバナンス)
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生活実感の盲点(鳩問題ほか)
キーコンセプトは**「価格・築年・立地だけで判断しない」**。書面+現地+質問の三点セットで“見えない部分”を可視化します。
1|室内状況:搬入動線・収納・設備年式
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搬入動線の採寸:玄関・廊下・曲がり角・エレベーター寸法を家具家電サイズと同時に確認。新規購入の大型家電は通らないとダメージ大。バルコニー搬入は原則不可。
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収納の“有効寸法”:平面図ではなく内部の奥行・開口・扉干渉まで実測。戸建→マンションの住み替えは持込量を厳選。
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設備の寿命と予備費:ボイラー・給湯器・熱源機は年式・型番・交換履歴を控え、更新見積で予備費を積む(入居直後の交換に備える)。
現場ポイント:採寸は入居動線順に写真+メモ。設備は型番の銘板撮影→見積依頼までがワンセット。
2|立地の盲点:夜間安全と季節変動
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夜の徒歩経路を実踏:外灯の間隔、人通り、死角、交番の位置。日中はOKでも夜は不安が出るケース多数。
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季節で景観が変わる:落葉後にお墓・工場・幹線が視界に入るなど心理抵抗の出現。朝夕×季節で採光・眺望を確認。
現場ポイント:時間帯を変えて再訪。気になる要素は地域の掲示板・自治体工事計画もチェック。
3|共用部分・共用設備:台数・容量・仕様制約
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駐輪・バイク置場の台数:ファミリーは3〜4台想定。空き状況/抽選履歴/増設可否を管理組合へ照会。
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電気容量・IH化の可否:共用幹線・変圧器容量で「全戸一斉対応」ができない物件あり。希望リフォームの実現性を事前確認。
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運用と表示のズレ:オートロック×新聞配達など、表記と実運用に齟齬がないか現地で確認。
現場ポイント:管理会社への技術的質問(図面・仕様)→書面回答をもらう。
4|重要事項:規約・使用細則・用途制限
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ペット/床材/楽器:可否だけでなく**条件(頭数・体重・遮音等級・演奏時間)**を条文で突合。
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用途制限:事務所・商用・法人可否、看板・来客・荷捌きなど運用条件まで確認。
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“全注意義務”:法定説明以外は買主の質問が前提。言った言わないを避けるため、条文抜粋の写しと回答の書面化を。
現場ポイント:必須条件リストを持参→該当条項の写し請求→曖昧語の解釈確認。
5|修繕計画・積立金・借入状況
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過去工事×次回計画の整合:長期修繕計画(LSP)と実績を突合。先送りがあれば費用の先鋭化に注意。
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積立金の健全性:借入の有無・残高・返済計画・改定履歴を確認。将来値上げの確度を読む。
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資料一式の入手:LSP、予算・決算、工事履歴、借入契約概要、議事録、トラブル・訴訟の有無。
現場ポイント:提示・解説がない担当は黄信号。後追い要求時のレス速度も評価材料。
6|固定費は“固定”ではない:上振れに備える
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管理費・積立金・熱源費は変動:工事単価やエネルギー価格の影響大。上振れ前提の返済計画で家計耐性を確保。
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ストレスシナリオ試算:+10〜20%の上振れで月次CFをシミュレーション。3〜5年での見直しも想定。
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総会参加:節約・仕様最適化・相見積などは住民の関与が鍵。
現場ポイント:過去の改定履歴と議題化の頻度を議事録で確認。
7|管理運営:理事会ガバナンスの健全性
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長期固定化の兆候:理事交代が少ない、議事録が簡素、反対意見の記載なし…は注意。
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委任状一任の常態化:権限集中は統治リスク。重要議案は自分で議決権行使。
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是正の通り道:管理会社の提案が反映されない/入札形骸化…はマイナス評価。
現場ポイント:出席率・委任率・入札方式・第三者監査の有無を確認。
8|生活実感の盲点:鳩問題(+近隣由来リスク)
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予見が難しい代表例:糞害・鳴き声・ネット設置制限。季節・時間帯で被害差あり。
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確認ルート:管理規約の防鳥対策条項/管理会社の対応履歴/清掃頻度/過去クレームの有無。
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現場ヒアリング:管理員・清掃員・近隣棟の傾向を現場の声で掴む。
現場ポイント:再訪×高所の目視(庇・梁・配管まわり)。清掃直後は痕跡が隠れるので時期を変える。
まとめ:チェックは「仕組み化」する
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1〜3は「気づき」の領域。チェックリスト常備で見落としを削減。
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4〜7は「書面×実態の突合」。条文+議事録+現地の三位一体で精度UP。
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8は生活品質直撃。冗談にせず購入前の質問項目に入れる。
“マイナス情報もきちんと開示してくれる担当者”を選ぶのが最大のリスクヘッジです。初めての方ほどプロセスの再現性が結果を分けます。
そのほか:限界事例と教訓
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暗黙ルールは外部から見抜けない場合があります。だからこそ可能な限りの調査+書面化で残余リスクを最小化。
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私自身、入居後に判明して即時売却に至った稀有な経験があります。以後、先回り説明をさらに強化しています。
行動のステップ(保存推奨)
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必須条件リストを作る(ペット・床・楽器・用途など)。
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内見チェック表を用意(搬入寸法/収納有効寸法/設備年式)。
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書類請求リスト:規約・細則・LSP・議事録・予算/決算・工事履歴・借入概要。
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時間帯と季節を変えて再訪、不安は質問→書面回答。
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家計シミュで固定費**+10〜20%**を想定。
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理事会健全性の兆候を議事録でチェック。
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鳩・臭気・騒音など生活実感の現場ヒアリング。
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参考動画(再掲)
著者:本気不動産の佐藤(不動産歴25年/売買1200件超/査定相談4000件超)
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