哭かねー竜の麻雀譚 -5ページ目

哭かねー竜の麻雀譚

麻雀の戦績・検証・雀荘レビューなどをしていきます。
統計などを用いてなるべく、理論的に、ロジカルに検証していきたいです。
背中は煤けません

あがりやめ判断のシミュレータに改良を加えた。

というのも、ふとnishi氏のブログをみていてオーラスの挙動のデータがあり、その中でオーラスでの各順位の和了率放銃率のデータを見つけた。

見ると、順位によって結構和了率が違うのが気になったのでこれは考慮しなければダメだろ、と思い、
オーラス順位による和了率と放銃率の違いを反映させた。

なお、流局についても考慮した。

nishi氏のデータを引用すると

オーラスでの和了率は
1位   25.0%
2位(親)26.5%
3位   19.3%
4位   14.9%

オーラスでの放銃率は
1位   11.5%
2位(親)12.9%
3位   15.7%
4位   17.4%

となり、シミュレータに反映させるうえで、
和了率は上の確率通り、
放銃率についてはシミュレータの構造上の都合で、
ロン上がりの場合の放銃者は和了者以外の中で
1位が31.33%
2位が33.33%
3位が35.33%
と2%ずつずれるような放銃率として近似した。

そして、誰も和了しない場合(1-(0.250+0.265+0.193+0.149)=0.143の確率)は流局とする。
流局した場合、各家の聴牌確率はそれぞれ50%として、点数移動は忠実に行う。
なおテンパイ連荘もするし、テンパイやめもする。

以上がシミュレータ改良の概要。

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そして結果、

回帰式は

続行期待値=自分の点数x1.45-トップとの点差x0.33-3位との点差x0.38-2600


となって、かなり続行よりになった



しかしあがりやめした場合とかなり際どい差のところが多い。

数値を見てみて、それでもあがりやめしたら5000点くらい有利になるところをピックアップすると、20000点以下と、やはり28000点をすこし超えたくらいのあたりに集中する。

気づいたんだがこの回帰式、あがりやめする判別式として下のように変形すると使い勝手がいい!

28000未満の場合、

トップとの点差+三位との点差x1.15>1.364x自分の点数-7900

この1.15の係数なんて無視すると、
トップとの点差+三位との点差>1.364x自分の点数-7900

28000点以上の場合なら
トップとの点差+三位との点差>1.364x自分の点数-38000

になって「トップとの点差と3位との点差の和」によって判別ができる!

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以上を踏まえてまとめると、

自分の点数が20000点未満ならあがりやめ

20000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>19380≒19000
ならあがりやめ

22000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>22108≒22000
ならあがりやめ

24000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>24836≒25000
ならあがりやめ

26000点以上28000点未満は続行

28000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>396≒500
ならあがりやめ

29000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>1828≒2000
ならあがりやめ

30000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>3260≒3500
ならあがりやめ

31000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>4692≒4500
ならあがりやめ

32000点以上なら続行
※判別式だと32000点持ちなら
トップとの点差+3位との点差>6124
になるが自分が2位で飛びありの点数状況だとそのような場合はまず無い。

これなら数値さえ覚えておけば対局中でも計算できるレベル(多分)

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和了率の違いを反映させたことによってかなり精度の高いシミュレータができたと思う。
ただし、和了率を反映させたことで3位や4位が僅差の場合には逆に誤差は大きくなっているかも。その場合、シミュレータは3位と4位の和了率が特に実際より和了率が低くなってしまっているため、続行よりの判断となっている。
そして3位と4位の和了率を下げたにもかかわらず和了点の調整をしていない。
あいかわらずラス確、3確はするのでこの場合もシミュレータは続行よりの判断になるだろう。

そのためこれでもあがりやめした方がいい、となった場合はその信頼度は高くなると考えることができる。

あと、実際雀荘であがりやめするときって勇気いるんだよね・・





「ツモっ!1000点オール!」




「・・・あ、ラストです」




       エッ!? (゚д゚)
エッ!? (; ゚ ロ゚)        Σ(゚д゚;)エッ!? 



ってゆー、「へぇ~、やめちゃうんだ、ふぅ~ん」みたいな雰囲気に耐えなければならない。
てゆーか結構前、ピンでそういう時があった。

今回は自分の行っているAトップ方式での雀荘でシミュレートしたけども、シミュレータを調整すればAトップじゃないルールもできるし、ウマ10-30だろうがトップ賞が100円だろうが天鳳の段位ptだろうが対応できるので必要に駆られたらやる。

あと3位の場合のあがりやめについても・・・
うーん、3位であがりやめって場面あるのかなぁ~?
あがりやめをするかどうかの正確な判断をするためのシミュレータができた。

ちなみにTCKのAトップ仕様。
でもウマの調整とかAトップじゃない場合もシミュレートできるようにしてある。

【シミュレータ概要】
・ウマ10-20
・25000点持ち30000点返し
・Aトップ方式(2位が28000点に満たない場合2位のウマ10はトップ取り)
・トップ賞の3000点を考慮
・ラス親で2位の状況
・積み棒、リーチ棒は考慮しない
・シミュレートの流れは
誰が→何を→誰から(ロンの場合)和了するかを決め、
終局となったらウマ、オカを加算して期待値を決める。
・各家同確率で和了する
・流局はしない
・親があがってトップで無いなら続行
・和了したら和了分布データの確率によって何を和了したかを決める
データはみ~にん氏の「み~にんの麻雀数理研究室」の天鳳データを用いる
・ロンの場合、放銃は各家同確率で放銃する
・飛びを考慮、60000点コールドは考慮しない
・シミュレートは5000回

・・・しかし、

例えば

東家(自分) 26000点
南家     28000点
西家     24000点
北家     22000点

この点数を打ち込んで、この場合は続行した場合の期待値は約32000点、
あがりやめしたときの期待値は26000点
といった具合でシミュレートできるんだが、局所的な点数状況でしかわからないので汎用性がない



そこで、2000点おきくらいの各点数状況をシミュレートして、
重回帰分析によって係数を求め、続行した場合の期待値一般式を出してみた


重回帰分析の結果がこれ↑
これを単純化すると
続行期待値=自分の点数x1.7-トップとの点差x0.3-3位との点差x0.4-12000
となる。
この値があがりやめした場合の点数を上回れば続行した方が良い。

例えば上の点数状況だと
26000x1.7-2000x0.3-(-2000)x0.4-12000
=32400
となってあがりやめしたときの点数26000点を上回る

一応、この式の期待値とシミュレートした結果の期待値を見比べてみるとそこそこ同じ判断にはなりそう。

うーん、でも結局この計算を対局中にできるかというと無理だな・・・
iphoneで式つくって構えてても打ち込むのに10数秒はかかる




「ちょっと待って下さい!!計算するんで!!」

カチカチカチカチカチカチ・・・

他家→(#^ω^)ビキビキ


...ってなるわ


自分の点数が24000点以下、又は28000~30000点ならまずあがりやめ、それ以外は続行
というくらいにとどめておくか


しかしこれ、
オーラスによる和了率の違いについて全く考慮していないのが気になる。
シミュレータではラス確とかお構いなくやるし、トップの人も和がりトップなのに
普通と同じ手作りしてることになる。
すこし各家の和了率を調整してやったほうがいいかもしれない。

その他、
流局を考慮してない。
連荘は考慮してるけどあがって28000点を超えて上がりやめした方がいい状況でも続行する。
等が気になるところ

次の課題かな。





いろいろやったけど、これだけやってもこの判断が必要な場面って

自分がラス親xオーラスで2着xオーラスで和了(テンパイ)x判断に迷う状況
↑これだけの条件がそろった時なので

1/4x1/4x1/4x1/2=1/128

128半荘やってやっと一回あるくらい。

大山鳴動鼠一匹って感じ
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自分の計算したとことかぶるとこもあるので確認もできそう。

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50年前くらいに発行されてもまだ売れているという統計のバイブル的な本。


以上、
まだざっくりとしか読んでないけど精読したら感想とか書こうかなと思います。