朝起きると食べるものがなかった。
せめてご飯かパンはあってほしかったと思いながらへやに閉じこもった。
午後に出掛ける用があったのでその時に食べればいいか
などと安易なことを考えていた。
用事を済ませると妙な解放感があった。
電車に乗ったのに降りたくなる。
稲毛
稲毛には東の横綱のロック喫茶と西の横綱のジャズ喫茶があるらしい。
ロックかぁ
とりあえず西で
ジャズ喫茶 CANDY
外観は普通のお宅
ドアを開けると音楽が漏れてくる。
目の前には初老の男性がリズムに合わせて小刻みに首を振っていた。
カウンターに座っていた外国人のお兄さんが振り返る。
何故かいたたまれなくなり
すいません
とお辞儀をしてしまった。
オーナーの女性は私に気づかないので一向にメニューを持ってこない
仕方ない
ブレンドお願いします
と一声かける。
お腹が空いたけどこの空気でたべちゃいけないきがしたのでやめた
10分で出よ
一辺1m以上あるであろう巨大スピーカーから重くて暗いジャズが流れる
音量がでかい
耳の奥がじんじん震えてるのが分かる
思わずマフラーで耳を覆う
重厚感のある音
レコードのザーザーする音がまた良い
おのおのが好きなように聞き入る
酸味のあるブレンドが眠気を覚ます
薄味で酸味の苦手な私にとっては飲みやすい。
気づけば曲も6曲目くらいになっていた
10分がいつの間にか60分いるはめになった。
軽快な曲、気怠く煙たい曲、リズムがコロコロ変化して乗りにくい曲、波のように緩やかに流れる曲、星が降ってくるような綺麗な旋律の曲
聞いているうちに次の曲が気になってしまう。
時間を忘れかけてる自分に空腹の音が現実へと引き戻す
お腹空いたから出よ。
コーヒー一杯で1000円だった
良かった食べ物頼まなくて
すっかり夜
しっとりとした空気に包まれて駅に向かう
つもりだった
だけど、稲毛にあるブックカフェを思い出してしまった
小仲台カフェ
ここでなんか食べれば良かったのに、
本しか頭になくてブレンドを頼むとすぐに本棚に向かってしまった。
ここには私が欲しがってる雑誌が3冊もあったのでコーヒー一杯でついつい長居してしまった。
日本オムの会の会員として、
キノコクリームとチーズのオムライス
を注文
そしてまさかの品切れ
じゃあいいです。
すっかり凹んでしまった
結局空腹のまま家路に。
電車内で何度もお腹が鳴ったけど、電車の轟音が頑張って消してくれた。
ありがとう。
こんなに電車が長く感じられたのは初めて
今なら大嫌いな納豆も食べれる気がする。
どうでもいいのですが、
小仲台カフェのトイレは私の行ったことのあるカフェの中ではだいぶおされです。
カラフルでポップな可愛い感じです


