四月にしては珍しい土砂降りの日だった。

二十歳がくる孫娘が ”Rさんに(祖母)渡したいものがあるの” 

と我が家へきた。こんな雨の日に-----。

何かあったかしら----? 不安な気持ちになった。

 

”はい! これ” 

差し出されたのは鮮やかな黄色の二つ折にされた色画用紙だった。

開くと、中の色は私の好きな明るい藤色だ、

そこには手作りされた招待状が貼られてあった。

 

 

          招待状

   Rさんの米寿のお祝い会を開きます。

          略

   とても楽しい会にしてるので、是非来てくださいね。

          略

 

 

最後まで読まないうちに涙が溢れてきた。 

この年になってまでも、

気遣ってくれてる優しい気持ちが嬉しく、

幸せと感謝の涙が湧き上がったのだ。

 

会の日は、娘と孫の三家族全員11人が、長女の家で待っていてくれた。

リビングに入ったとたん、

うわ❕ 手作りで飾られた部屋❣

幼稚園の、飾られた園室に入ったようなリビングになっていた。

中央のテーブルにはテイクアウトされた御馳走が並んでいる。

飾りものの中には、

一人ひとりからの嬉しい祝詞の書かれた、

小旗までが飾られている。

生後三か月の曾孫からは、

いち人前に、6センチくらいの足形が貼られた小旗が飾られてラブ-----。

胸があつくなってくる。

 

帰宅してからはニ、三旗ずつ繰り返し読ませてもらえるのも、

その日のパワーになっている。

 

食事をしながら、

孫たちからは手造りのプレゼント、

皆からは一人で思い出に、浸れるフォトフレームが-----。

心籠る嬉しいプレゼントだった。

 

嬉しく楽しい祝いの会は、

気付いたときは22時を過ぎていた。

幸せを噛みしめ、全てに感謝した時間だった。

皆、多忙な中、全員が集まってもらい心からありがとう。

忘れられない一日でした。

主人への最高の土産話にします。

 

 

いい生き方をしてる人の周りにはいい友が居る。

と言った人の言葉を思い出した。

 

素敵な家族に囲まれて最後まで自分らしく生き抜きたい。