突然、小学校卒業以来、個人的に話すことのなかった、

同期のOさんから電話があった。

"元気? 花見に行かない?”

との誘いだった。

何で今年に限って私なの⁇・・・・・・おねだり

だが、同期会では話すものの、個人的には会うこともないので、

嬉しかった。

 

彼女曰く、

近くの友を誘っても身体に問題を抱えていたり、

亡くなっている人もいたりして、

花見に行ける友がいないのだと言う。

 

確かに寂しくなった。

年を重ねるごとに、会えなくなる友が多くなっている此の頃だ。

会えるうちに会いたいとの誘いの電話だったようだ。

 

五分咲の桜の花の下では、近況の話。

家で養生している友や、亡くなった友の話。

良い話はほとんどない。

気分のスッキリしない、疲れの残る花見になった。

 

来年も会おう!と言ったものの、二人とも来年の自信はない。

せめて秋の紅葉に会おう、という約束だけはできた。

“お互いにがんばろう!”  ”秋にきっと会うために‼” の言葉で別れた。

 

会うと言う秋は?次の花見は?来年は?

ましてや明日は? 

 

考えてみると、

このところ確かに、心身の衰えが全身に被さってきているのを感じる。

この先、何とか動ける身でいたとしても、

残る人生、

光の見えない、細くなっていく道を一人で歩むような気分に襲われた。

 

 

宿命を背負って生まれ、運命と出会って生きていく。

今この時を、精いっぱい生きたらいい。

              五木 寛之

 

 

こんな時には思いっきり背伸びして、見上げてみよう、

どこまでも広がる、青い大空を。