写真がうまくなりたい、というよりも、

運動不足やひきこもり解消の術として、

東京や横浜などの街角へカメラを

持ち歩くようになり、

やがて毎年の写真展でもそれらを

発表させて頂くようになりました。


新宿や銀座などの大都会から、

浅草や谷根千などの下町風情、

また最近は隅田川、神田川沿いの街、

都電沿線にも繰り出して、

半ばロケのようにストックを貯めています。


ストリートスナップにテーマを絞ると、

例えば銀座なら和光、

浅草なら雷門といった

観光名所的なスポットは

避けがちになるものですが、

東京タワーをカッコよく写したい、

といったところからスタートした

フォトグラファー人生なので、

誰もが知る名所にもよくカメラを向ける。


また、お花や動物にもカメラを向けるし、

長く曲がりくねった坂道や、

細い路地、階段、立体交差、歩道橋‥

それらを行き交う人々にも

脊髄反射的にシャッターを切る。

撮らなかったのを後悔しないように、

瞬間的に「あっ!」と思ったら、

迷わずシャッターを切る。

そういうものに出くわすために、歩き回る。


分かる人には分かる、という

一種のマニア、オタク的価値故、

それらを写真展で発表すると、

「なんでこんな写真を?」と

周囲から言われる。

「売れる写真を出さなきゃ」と。


結局はどういうものに

心が動いたか、なので、

今のあなたはこういう心境なのね、と

思って頂ければ幸いです。