1. Getcha Back 
(Mike Love/Terry Melcher)
2. It's Gettin' Late 
(Carl Wilson/Myrna Smith-Schilling/Robert White Johnson)
3. Crack at Your Love 
(Brian Wilson/Al Jardine)
4. Maybe I Don't Know 
(Carl Wilson/Myrna Smith-Schilling/
Steve Levine/Julian Stewart Lindsay)
5. She Believes in Love Again 
(Bruce Johnston)
6. California Calling 
(Al Jardine/Brian Wilson)
7. Passing Friend 
(George O'Dowd/Roy Hay)
8. I'm So Lonely 
(Brian Wilson)
9. Where I Belong 
(Carl Wilson/Robert White Johnson)
10. I Do Love You 
(Stevie Wonder)
11. It's Just a Matter of Time 
(Brian Wilson)

Originally Released June 10, 1985
Produced by Steve Levine

1983年12月28日、ウィルソン兄弟の次男にして
The Beach Boysのドラマー、Dennis Wilson死去。
泥酔の上溺死という成り行きは、
ストーンズのBrian Jonesと酷似する。

ビーチにもサーフィンにも縁がなく、
自分の部屋には、悩みや怖れを全て締め出して、
夢見に耽られる、僕だけの秘密の世界があるとまで
歌ったThe Beach Boysにあって、唯一のサーファー、
亡くなる直前にも所有するヨットにいたというだけに、
デニスの死は、ビーチのボーイズとしての看板が
消えたことを意味する。

 

 

デニスの死から2年、喪に服していたThe Beach Boysは、
5年ぶりのアルバムをリリース。
プロデューサーにはThe Culture Clubを手掛けていた
Steve Levineを迎え、The Culture Clubが
Passing Friendを楽曲提供、
更にやはりレヴィンがプロデュースしていた
Gary Mooreも、2曲でゲスト参加している。

The Culture Clubはともかく、Gary Mooreが
参加していると聞いて、一瞬悪寒が走るが、
1曲目のGetcha Backを聴くと、
あの「夏=ビーチ・ボーイズ」の図式が蘇るから、たまんない。
なにせのっけからブライアンのファルセットが
炸裂するんだもん。

Ringo Starrがドラマーで参加した6曲目の
California Calling、The Beach Boysの
鉄壁のハーモニーにリンゴのデッド・サウンドが
絡んで、All Summer Longの風景が蘇る寸法。

最後から2曲目のI Do Love YouはStevie Wonderの
ナンバーで、Carl Wilsonがスティーヴィそっくりに歌っている。
スティーヴィはハーモニカとキーボード、
ドラムもやっているということだが、まるっきり
「可愛いアイシャ」ではないか。