1. Keepin' the Summer Alive 
(Carl Wilson/Randy Bachman)
2. Oh Darlin' 
(Brian Wilson/Mike Love)
3. Some of Your Love
(Brian Wilson/Mike Love)
4. Livin' with a Heartache 
(Carl Wilson/Randy Bachman)
5. School Day (Ring! Ring! Goes the Bell) 
(Chuck Berry)
6. Goin' On 
(Brian Wilson/Mike Love)
7. Sunshine 
(Brian Wilson/Mike Love)
8. When Girls Get Together
(Brian Wilson/Mike Love)
9. Santa Ana Winds 
(Brian Wilson/Al Jardine)
10. Endless Harmony 
(Bruce Johnston)

Originally Released Mar. 24, 1980
Produced by Bruce Johnston

大滝詠一さんがCarol Kingの音楽と接触する機会は、
少なくとも3度あった。

初っ端は、1962年夏から1966年までにビルボードで
チャートインした曲は全て憶えていると豪語する時期。
Little EvaのThe Loco-MotionにThe Chiffonsの
One Fine Day、The Rightoues Brothersの
Just Once In My Lifeなど、今ではオールディーズと
呼ばれるヒット曲の一群。
その前後のThe ShirellesのWill You Love Me Tomorrow
Aretha Franklinの(You Make Me Feel Like) A Natural Womanも、
ここに含めていいと思う。

2度目は、Led Zeppelinの4枚目の全米1位を阻止した
1971年の名盤Tapestry
そして3度目は、大滝さんがCBSソニーと契約した正にその時、
Songs of Goffin and Kingというセルフ・カヴァ集を
出してきた時。

やがてはっぴいえんどを組むことなど考えもしなかった
少年時代に、ラジオでThe Loco-Motionを聴いて、
そのはっぴいえんどとして活動している時に、
Will You Love Me TomorrowA Natural Woman
セルフ・カヴァが入ったTapestryが出、
『A LONG VACATION』を作り上げる手前で、
The Loco-MotionOne Fine Dayを作者自身が
歌うレコードが出たわけです。

 

 

1980年に発売されたこのThe Beach Boysのアルバムの
5曲目に、Chuck BerryのSchool Daysが入っている。
Al Jardinがヴォーカルを務めるこの曲、
The Beach Boys版「ナイアガラ音頭」のように聞こえるが、
問題は、導入部のドゥーワップ的な美しいコーラスである。
遠い昔の光景が、突然フラッシュバックする。

Brian Wilsonが執拗に追い求め、完成させた
The Beach Boysの美しいハーモニーを耳にする時、
大滝さんが節目節目でCarol Kingに出くわしたように、
点と点が1本の線で繋がるのだった。

そのSchool Daysが呼び水となって、
後半はブライアン・ワールド一色。
ラストのみBruce JohnstonのEndless Harmonyだが、
Dennis Wilson生前最後の参加曲という点を加味すると、
狂気の度合がいや増しになる。