1. One Hit (To the Body)
(Mick Jagger/Keith Richards/Ronnie Wood)
2. Fight
(Mick Jagger/Keith Richards/Ronnie Wood)
3. Harlem Shuffle
(Bob Relf/Ernest Nelson)
4. Hold Back
(Mick Jagger/Keith Richards)
5. Too Rude
(Lindon Roberts)
6. Winning Ugly
(Mick Jagger/Keith Richards)
7. Back to Zero
(Mick Jagger/Keith Richards/Chuck Leavell)
8. Dirty Work
(Mick Jagger/Keith Richards/Ronnie Wood)
9. Had It with You
(Mick Jagger/Keith Richards/Ronnie Wood)
10. Sleep Tonight
(Mick Jagger/Keith Richards)
11. Untitled hidden track (Key to the Highway)
(Big Bill Broonzy/Charles Segar)
Originally Released Mar. 24, 1986
Produced by The Glimmer Twins and Steve Lillywhite
1965年のアメリカ版Out of Our Headsでは、
Keith Richardsが我先にと真ん中に映っていたが、
当時は誰が中心というわけではなかった。
なにより、Mick Jagger - Keith Richards体制は
まだ確立される寸前だった。
それから30年が経ち、Mick Jagger - Keith Richards体制は、
家庭内別居のように寒々しいものになっていた。
時代に取り残されないよう、新しいスタイルを
積極的に取り入れていくべきだというミックと、
自分達のルーツを忘れるべきではないというキース。
ミックはストーンズのこのアルバムに先立って、
ソロ・アルバムShe's the Bossを発表し、
「最優先事項はストーンズじゃないか」とキースを怒らせた。
そしてアルバムを完成させる前の85年7月13日、
ライヴエイドのアメリカ側のステージで、
ミックはソロでステージに上がる一方、
キースとロニーはディランの友情出演でお茶を濁したのだった。
 |
Dirty Work: 2009 Remaster
Amazon |
オープニングのOne Hit (To the Body)には
Jimmy Pageがギターで参加しているが、
これを聴いてふと思い出すのは、Miles Davisの
You're Under Arrestに突如姿を現した
John McLaughlinである。時期も重なる。
ツェッペリンのようなギターを弾くペイジ、
マハビシュヌのようなギターを弾くマクラフリン‥
いずれも浮いている。
そういえばJimmy Pageも、Robert Plant、
John Paul Jonesと、ライヴエイドに出演したんだよね。
Phil CollinsがJohn Bonhamの代役を務めるという、
トホホな内容だった。
あのチャリティ・コンサート自体がトホホだったけど。
そして3曲目が、1963年ヒットのR&Bのカヴァ。
しかもストーンズは、これをシングルで切ってきた。
カヴァをシングルにするのも、64年のLittle Red Rooster
以来のことではないか。
でもこういう状態を乗り切ってくれたから、
90年のストーンズ来日にこぎ着けたわけです。