1. Let Us Go On This Way
(Brian Wilson/Mike Love)
2. Roller Skating Child 
(Brian Wilson)
3. Mona
(Brian Wilson)
4. Johnny Carson
(Brian Wilson)
5. Good Time
(Brian Wilson/Al Jardine)
6. Honkin' Down the Highway
(Brian Wilson)
7. Ding Dang 
(Brian Wilson/Roger McGuinn)
8. Solar System
(Brian Wilson)
9. The Night Was So Young
(Brian Wilson)
10. I'll Bet He's Nice
(Brian Wilson)
11. Let's Put Our Hearts Together
(Brian Wilson)
12. I Wanna Pick You Up
(Brian Wilson)
13. Airplane
(Brian Wilson)
14. Love Is a Woman
(Brian Wilson)

Originally Released Apr. 11, 1977
Produced by Brian Wilson

1968年、ジャズ・ピアニストのRamsey Lewisは、
全編ムーグ・シンセサイザーを使ったアルバム
Mother Nature's Sonを発表。
The Beatlesの『ホワイト・アルバム』のカヴァ集で、
これがポピュラー音楽で初めてムーグ・シンセが
大々的に使用された最初のケースです。

それを受けて本家(?)The BeatlesのGeorge Harrisonは、
LPの片面ずつを使って、ムーグで目一杯
遊んだだけのアルバムElectronic Soundを69年にリリース。
ジョージのムーグ熱は留まるところを知らず、
The BeatlesのAbbey Road
更に自身のAll Things Must Passでも使用して、
この新しい楽器が広く世に知られるようになった。

更にKing Crimsonの69年のデビュー・アルバム、
71年のWhere I'm Coming From以降の
Stevie Wonderのアルバム等を経、
74年のKraftwerkの画期的なアルバムAutobahnが出、
78年、YMOの最初のアルバムが出るわけです。

 

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The Beach BoysのBrian Wilsonは、73年のHolland辺りから、
シンセサイザーを使って曲作りをするようになり、
遂にこのアルバムLove Youを77年にリリースする。
KraftwerkのAutobahnとYMOのファーストの間に、
The Beach BoysのLove Youがあったことは、
一応触れておいてもいいと思う。

かつてPet Soundsあたりで、スタジオ・ミュージシャンを
ふんだんに起用して、豪華なポップ・オーケストラを
拵えたことを、宅録で済ませられるようになったのだから、
引きこもりのブライアンにとっては、こんなにありがたいことはない。
まさにIn My Room。

A面‥即ちLet Us Go On This WayからDing Dangは、
かつてブライアンが作り上げたThe Beach Boysの
ハーモニーがなお健在であることを印象付けるし、
"1人ペット・サウンズ"のB面は、ブライアンの
狂気が漂う。

ラストのLove Is a Woman‥ブライアンは
Surfer Girlのような美しいコーラスを
想定していたはず。
が、ハイノートが歌えなくなったブライアンの声が悲しい。
と同時に、Surfin' U.S.A.から変わらぬ
Mike Loveが如何にスゴイ歌手か分かる。