Disc 1
1. Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine)
(Bob Dylan)
2. Lay Lady Lay
(Bob Dylan)
3. Rainy Day Women #12 & 35
(Bob Dylan)
4. Knockin' on Heaven's Door
(Bob Dylan)
5. It Ain't Me, Babe
(Bob Dylan)
6. Ballad of a Thin Man
(Bob Dylan)
7. Up on Cripple Creek
(Robbie Robertson)
8. I Shall Be Released
(Bob Dylan)
9. Endless Highway
(Robbie Robertson)
10. The Night They Drove Old Dixie Down
(Robbie Robertson)
11. Stage Fright
(Robbie Robertson)
Disc 2
1. Don't Think Twice, It's All Right
(Bob Dylan)
2. Just Like a Woman
(Bob Dylan)
3. It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)
(Bob Dylan)
4. The Shape I'm In
(Robbie Robertson)
5. When You Awake
(Richard Manuel/Robbie Robertson)
6. The Weight
(Robbie Robertson)
7. All Along the Watchtower
(Bob Dylan)
8. Highway 61 Revisited
(Bob Dylan)
9. Like a Rolling Stone
(Bob Dylan)
10. Blowin' in the Wind
(Bob Dylan)
Originally Released June 20, 1974
Produced by Bob Dylan, The Band
この2枚組ライヴ盤はちょっと凄い。
1979年にも、ディラン初来日の熱気を収めた
2枚組ライヴ盤At Budokanが出ていて、
やはりベスト盤的内容を持っていたけど、
この時点での最新作Planet Wavesでコラボレーションした
The Bandとの濃密かつ有機的な関係を、
そのまま外へ持ち出しているのだから。
しかも新曲らしい新曲といえば、
Knockin' on Heaven's Doorくらいで、
レパートリーは60年代のモノに集中。
The Bandによるセットもあって、
1年後に出るBasement Tapesの予告編みたいになっている。
しかし実際は、The BandがThe Hawksと名乗っていた頃‥
1966年のディランのツアーから、両者の関係は始まっていて、
『地下室』は、Planet Wavesや本作での共演が
どこから来ているのかの確認のためにある。
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Before The Flood
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74年2月13、14日にロサンゼルスで行った演奏が中心で、
Knockin' on Heaven's Doorのみ、1月30日の
MSGでのものとなっています。
ディランを軸にすると、Planet Waves完成直後であると同時に、
有名な『ローリング・サンダー・レビュー』の直前にあたる
ツアーという位置づけになるし、The Bandを軸にすると、
Robbie Robertsonと他のメンバーとの関係が微妙になりだす頃。
それにしても、このライヴのディランは気合が入りまくっている。
これほどマッチョなディランというのも、珍しいのではないか。
オープニングからシャウト、或いは言葉をがなり立て、
Lay Lady LayやJust Like a Womanでさえ、
オリジナルの"甘さ"を排除しているし、
It's Alright,Ma(I'm Only Bleeding)では、
当時のウォーターゲート事件を皮肉ったフレーズを
突発的にまくし立てたりしている。
そしてThe BandのThe Weightを受けて始まる、
All Along the Watchtowerからのラスト4連発には、
ディランの激しい一面が凝縮されている。
ところでこのアルバムの原題はBefore the Flood‥
訳せば"洪水の前"だが、邦題は『偉大なる復活』。
確かにこのアルバムは、ディランの"復活"を
印象付けるものではあるけど、一方で、
この年に狛江で起きた水害に配慮したのかな、とも邪推する。