1. Main Title Theme (Billy)
(Bob Dylan)
2. Cantina Theme (Workin' for the Law)
(Bob Dylan)
3. Billy 1
(Bob Dylan)
4. Bunkhouse Theme
(Bob Dylan)
5. River Theme
(Bob Dylan)
6. Turkey Chase
(Bob Dylan)
7. Knockin' on Heaven's Door
(Bob Dylan)
8. Final Theme
(Bob Dylan)
9. Billy 4
(Bob Dylan)
10. Billy 7
(Bob Dylan)

Originally Released July 13, 1973
Produced by Gordon Carroll

Miles DavisとBob Dylanは、そのキャリアや生涯自体が、
途轍もなく膨大な作品のアーカイブである。
どこの世界に、どこの馬の骨とも分からぬ役者が主演する
Clint Eastwoodの伝記映画を観たいヤツがいるだろうか。

1991年、『ディンゴ』というオーストラリアの
C級映画が公開された。
そこに主人公のヒーローであるミュージシャン、
ビリー・クロスを演じるマイルスが出た。
マイルスはルグランとともにそのサウンドトラックを手掛け、
劇中ではビリーとしてトランペットを吹いてもいる。
だがそのトランペット及び音楽は、ビリー・クロスのものだ。
『死刑台のエレベーター』にマイルスは一切映っていないが、
その音楽によってマイルスの存在を感じる。
そこが『ディンゴ』との大きな違いだ。

 

 

73年公開の西部劇『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』は、
音楽をディランが手掛け、アライアスという流れ者の役で
出演もしている。
これより3年前、オーストラリアの西部劇
『太陽の果てに青春を』でMick Jaggerが主演したが、
ディランはただの端役で、主演はKris Kristoffersonである。

本作は、通常のディランのアルバムというよりは、
あくまでも映画のサントラ盤、しかもその殆どが
生ギターによるインストゥルメンタル。
数々のカヴァが作られている名曲
Knockin' on Heaven's Doorを聴くためにあると
言っていい。