1. Come On
(Chuck Berry)
2. I Want to Be Loved 
(Willie Dixon)

Originally Released June 7, 1963

The Rolling Stonesのデビュー・シングルは、
Chuck Berryのカヴァであった。
The BeatlesはChuck Berryが歌った
Come Onという一言から、
Please Please Meを生んだ。

或いは、Come On, Come Onと言った
The Beatlesに対して、
The Rolling StonesはCome Onと
同じ言葉を鸚鵡返ししただけともいえる。

Brian Jonesのハーモニカがやたら煩いが、
その煩いハーモニカがなければ、
怖ろしく寂しいレコードになっていた。

Chuck Berryのオリジナルには
母親Martha Berryのコーラスがついていて、
むしろThe Beatles向きの曲といえる。

 

 

しかしCome Onはいわばお仕事で、
真のA面はカップリングのI Want To Be Lovedだ。
オリジナルはWillie Dixonのブルースで、
ストーンズはこれをポップなブギウギにしているが、
Mick JaggerはもうあのMick Jaggerになっているし、
真に自分たちのやりたいことをB面で思い切りやる
この不遜な態度は、まさしくあのストーンズだ。

いずれにせよThe Beach BoysのSurfin'
The Rolling StoesのCome Onは、
歴史的なバンドのこっぱずかしい
デビュー曲の東西横綱として、
歴史の片隅に佇んでいるのだった。