十数年前に転居した家の近くをゆるゆると散歩した。
記憶通りの場所もあり、真新しい建物もあり。
ちょとショックだったのは、記憶とは違う建物でも、風雨に晒されその場にしっくりと馴染んでいる家もあること。
私の小さい頃は、ゆさゆさと梢を揺らす樅の木を抱えたお家なんかも点在していた場所だったのだけれど、
(エントランスがレンガ敷きだったり…)
ころころ転げまわったら気持ちよさそうな芝生ののあったおうちもマンションに変わり、
夏みかんやびわ、ざくろ、
こっそりもいでおやつにさせてもらっていた木も、お家ごと消えていた。
ゆるゆる、ゆるゆる、続く坂を下っては登り、反対側の駅につく。
子供の頃は、木造の、風情のある駅舎だった。
駅ビルが出来て、
その駅ビルが改装されたと聞いていたので中に入った。
できた時のままの場所にある店はなかった。
スープストックTOKYO、R1/F、FLO、PASTEL、私の好きな店がイートンイン付きで入っている。
ここが最寄駅のままだったら、帰りが楽しみだったろうに…。
ちょっと寂しく思いながら、ベーグルベーグルでお茶をして帰宅する。
懐かしくても、戻れはしない。
だから、忘れずに、前に進むのだ。
あの頃の友達と遊んだ店のことも、笑顔も、その時の夢も。



