朝。
目は覚めても、ず…ん、と、骨が布団にめり込んで癒着しているのではないか、と思うほど動かなかった。
頭も額の辺りがざりざりとノイズ発信しているようで、
理由は不明の絶不調。
鉛と砂とを骨と肉の代わりに詰め込まれたような感触にいっそ休んでしまいたい、と思いながら風呂場までたどり着く。
こういう不調は、身体を温めると少しは楽になる。歳の功とは有難いものだ。
さすがに湯船に浸かると二度と出て来れなさそうだったので、最近セールで買ったアクリル製の椅子に座り、首~肩にかけて熱い湯をあてる。
この椅子、重いので湯船に入れてもうかないし、浴用椅子とも違って、座面が高め。座っていてとっても楽。座面自体にも微妙なアールがあって、それも楽。
普段足湯は、部屋に琺瑯の大きな盥とこのアクリルチェアを部屋に出して、服のまま雑誌片手にやるのですが、
足の甲が冷えている感触に、シャワーを当てながら足湯を開始。
…体が楽になるのが速い。
普段足湯は、気持イイから、位の感覚でやってるんですが、
シャワーの首あて併用だとこんなに早く楽になるとは。
昔、バイト先の店長に、
「冷えは肩と足の甲からくるのよ。」
と言われて不調の時は甲の深いパンプスや靴下を履いていたんですけど、もののみごとに実感したのはこれがはじめて。
旦那様が病気がちで、病院に通いながらいいと聞いた民間療法をすべて試している、実に甲斐甲斐しい奥様で。
薬草を煎じてお手製の湿布を作り、入院中の旦那様のもとへ替えに通ったりと、本当に、少しでも健康に、ということに熱心に取り組まれていた方だったので、効果はあるはず、とは思って実践してたんですが。
弱った時ほど、有難いものなんですね、こういうことは。
もちろん、不調がぴたりと収まった訳ではありませんが、朝の状態から比べれば、嘘の様に楽に過ごせました。
店長、ありがとう。
XX年も経ってから、また今さらですが。
