日本のコロナ陽性者数はおよそ4週間で半減と、まぁ早いとは言えませんが、ゆっくりながら着実に減少が続いています。ここらあたりで、陽性者数と死者数について、オミクロン前と後に整理して見ておきたいと思います。3/22までの集計になります。
---
集計に用いたソースデータは厚労省の下記サイトのオープンデータ。
データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-
年齢別、都道府県別の陽性者数、死者数のデータが得られる。
報告がない自治体等もあり、NHK特設サイトの累計数と比較すると陽性者数、死者数ともに約95%になる。
■ポイント（先出し）
オミクロン前と後、70歳未満と70歳以上で分けると、
(1) 70歳未満
死者、陽性者、致死率
・ο株前 ： 2838、 1552、 0.18%
・ο株期 ： 651、 3197、 0.02%
(2) 70歳以上
死者、陽性者、致死率
・ο株前 ： 14759、 152、 10%
・ο株期 ： 7598、 286、 2.7%
※ 陽性者数の単位は千、ο株期の陽性者数は2週間前までの累計数
致死率でみた場合、
・70歳未満の致死率は70歳以上の100分の1（ο株期、 ο株前では50分の1）
・ο株の前と後での致死率
70歳未満 10分の1、70歳以上 3～4分の1に
要点は以上です。以下、詳細の数字を見にいきましょう。
■陽性者数
3/22までの陽性者累計 583万人。
これは人口の5%弱に相当します（感染者はその数倍いると思われます）。
オミクロン前と後で分けると
・オミクロン前(~21/12/14) ： 172万人（総累計の3割）
・オミクロン後(21/12/15~) ： 412万人（総累計の7割）；集計途中
昨年12月までの2年間弱の累計陽性者数172万人に対して、直近3ヶ月足らずで発生した陽性者はその2.3倍（412万人）になったということです。
20歳未満の増加が顕著。オミクロン前に対し、10歳未満 8倍、10代 3.5倍。
20代は実数こそ依然として多いものの相対的な割合としては減少。
自然感染による免疫獲得の影響があるのかもしれません。
■死者数
3/22までの累計死者 2.6万人。
オミクロン前と後で分けると
・オミクロン前(~21/12/14)：1.8万人（総累計の68%）
・オミクロン後(21/12/15~)：0.8万人（総累計の32%）；集計途中
集計途中ですが、陽性者数はオミクロン株前の2.3倍と既になっているにもかかわらず、死者数はオミクロン株前の半分にも満たないということです。
■簡易致死率
陽性者数と死者数から年代別の致死率を計算します。
ここでの簡易致死率は、期間の死者数を同期間の陽性者数で割ったもの。
オミクロン後のほうは、診断から死亡までの日数遅れを14日とし14日前の感染者数で割ったものと2種類表示（グラフ中の数字は後者）。
冒頭の先出しポイントで書いたように、70歳未満と70歳以上で分けると、
(1) 70歳未満
・ο株前 ： 0.18%、
・ο株期 ： 0.02%
(2) 70歳以上
・ο株前 ： 10%
・ο株期 ： 2.7%
という計算結果になります。ο株期の陽性者数累計は14日前（3/8まで）。
データは以上。
例えがいいのかどうかわかりませんが、年間の交通事故死が約3000人、人口比で3000/1.25億=0.0025%。そこまでは行ってませんが、70歳未満は普通に過ごせばいいんじゃないですかね。
70歳以上について、比較するのが妥当かどうかわかりませんが、添付は人口動態統計(2019)の死亡率表。死亡率とは何らかの要因で1年以内に死亡する割合です。表は10万人あたりなので、％で言うと、70代で2%弱、80代で5%強。
20歳の死亡率、0.03%くらいですね。
オミクロン株で様相が明らかに変わりました。
コロナだけを特別視するフェーズではなくなった、そう思いますがいかがでしょうか。
飲食業界/宿泊旅行業界が大打撃を受けているだけでなく、2021年の年間婚姻数が約5万件減少（自然減のペース以上に）とか、子供の体力低下とか、失うものが大きすぎます。
もちろん個人個人の意思は尊重します。引き続き自粛しようが、普通に過ごそうが自由です。
それぞれが考えそれぞれが思うように動く、もうそれでいいんじゃない？
今回はここまで。
以上、シロート見解にすぎませんが、参考になれば。