近藤史恵さんの小説

「山の上の家事学校」を読みました。




仕事一筋で家庭を省みず、妻から
三行半をつきつけられた幸彦は、
離婚後、荒んだ生活を送っていた。
そんな中、彼は妹からある「学校」に
通うことを勧められる。
「山之上家事学校」
そこは男性が家事を学ぶための学校だった。

幸彦は元妻と幼い娘からいざという時に
頼れる存在でありたいと、一念発起して、
その学校の門をたたく。
そこでの経験は彼の内面を変化させ、
人間関係をも変えていくが…。


我が家について言えば…
夫婦ふたりきりの生活なので家事は
正直そんなに大変ではありません。
そして、その少ない家事も、連れが
何でも自分でやらなければ気が済まない
細かい性格なのを利用して、お任せして
いる部分多し(笑)

私は働いて家計を助けているから、とか、
料理も掃除も連れのほうが得意だから、
とか…

やって貰って当然とまでは思っていない
けど、まぁ向こうが何とかしてくれている
だろう的な態度は私も幸彦と似てる
かもしれない…と思いました。

そうそう、連れはこまめに帰るコール
してくるけど、反対に私は残業で遅く
なっても、連絡忘れがちなところ、とか。

気にくわなければすぐに怒る性格なので、
怒られないということは、我が家はそれで
上手くいっている、と勝手に思っている
けれど…本当はどうなのか。

家事学校のカリキュラムに
「聞くレッスン」というのがあったのが
印象的でした。
相手を気にかける気持ちから全てが
始まるのなら、家事なんて得意・不得意の
問題ではないのかもしれない。

「よその人にできる気遣いを、いつもそばに
いる人に出来ないのはなぜだろう」
(本文より)

近すぎて見えないもの。それが家族の
ことなんだなと思いました(*´-`)