貫井徳郎さんの小説

「邯鄲の島遥かなり(上)」を読みました。




第一部「神の帰還」

明治時代を迎えた日本の、とある離島。
ひとりの若者が島に帰ってきた。
一ノ屋の息子・松造、渾名はイチマツ。
一ノ屋は、そこで暮らす人々の間で、
島に幸運をもたらす特別な家系。
その一ノ屋の息子・イチマツは、
神々しいまでの美男子であり、色男だった。
帰郷したその日から島中の女たちが
イチマツの虜となり、次々と彼の子供を
身籠るが…。

第二部~七部は島を舞台に、イチマツが
残した子孫たちのそれぞれのドラマ。

ずっと気になっていた貫井徳郎さんの
超大作、年末から読み始めました。
上巻だけで617ページのボリューム。
中巻、下巻とまだまだ長い道のりです。

イチマツというミステリアスな男の
存在といい、
"特別な血"が巻き起こす
島の住人同士の摩擦といい…
何とも不思議な、不思議な、お話。
最終章での地震(関東大震災?)の場面は
現実と重なり、読んでいて胸がチクチク
しました。

人間の本質に迫るような、鋭い描写が
やはり貫井さんらしいなぁと思いつつ、
このお話が果たして最後にどんな場所に
行き着くのか、まだ想像出来ません。

色々あって、今後読書にどれだけ時間を
割けるか判らなくなってきたけど、
読み始めてしまったからには気長に
読み進めて行こうと思います(*´-`)