小泉和裕指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました。

ホールは、サントリーホールでした。

 

ちょっと寂しい入りでした。

2階センターでしたが、一列そっくり空いている列が何列もあり、LD・RDブロックは2~3割しか人がいません。

プログラムが原因とは考えられません。

なぜ?

 

プログラムは

 

ベートーヴェン  交響曲第8番

チャイコフスキー 交響曲第4番

 

アンコールはありませんでした。

 

オケは14型、大編成でのベートーヴェンは昨日の小振りな10型のエロイカとは様変わりでした。

小泉さん、いつもながらのきっぱりとした、正面から正々堂々と歩を進め、外連味のなく大きく構えた、歯切れの良い、スケールの極めて大きい演奏でした。

いつもの小泉さんでした。

ベートーヴェンの時代は・・・、というような考え方とは全く無縁の、20世紀の、というか、昭和の、というか懐かしいタイプの演奏です。

ホールのサイズに合わせて、オケの持つ機能を最大限に発揮させて、王道を行く、堂々としたベートーヴェンでした。

これはこれで、昨日とは違った行き方で、揺らぐことのない信念を感じさせられる演奏でした。

 

チャイコフスキーも同じです。

ちりばめられたチャーミングなメロディーを、一つ一つ丁寧に拾いながらも、全体の見通し良く、金管が咆哮する力強さを常に感じさせながら、4つの楽章を大きなひと塊として仕上げてゆきます。

このしっかりとした大局観、俯瞰して全体を大きく捉えながらも、細部にも気を配りないがしろにしない、このスケール感と丁寧さのバランスの良い共存が小泉さんの魅力です。

 

いつ聴いても、何を聴いても、納得させられ、充足感に満たされます。

素晴らしい、大好きな指揮者です。

 

帰りの電車でプログラムを読んでいて「えっ?」と驚きました。

メンバーリスト、Vaの首席が瀧本さんお一人だけで中恵菜さんの名前がありません。

新日本フィルのWebサイトで「楽団員紹介」を確認しましたがそこにもいらっしゃいません。

退団したんですね・・・。

NET検索をしてみましたが情報は得られませんでした。

どうしたんだろう・・・、動向が気になります。