大野和士指揮、東京都交響楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、東京芸術劇場でした。
平日マチネー、都響のコンサートにしてはちょっと空席が目立ちました。
プログラムがお年寄り向きじゃなかった所為?
今日のコンサート、当初は見送るつもりだったのですが、シューマンの4番が好きなで、平日昼間ならと、発売からだいぶ経ってチケットを購入しました。
もしかしたら、僕のお隣の方も同じだったのかもしれません。
前半の2曲はほとんど寝てて、ラフマニノフでは一瞬鼾らしきものまで聞こえましたが、後半は身を乗り出さんばかりでした。
プログラムは
レーガー ベックリンによる4つの音詩
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第1番(ソロ ニコライ・ルガンスキー)
シューマン 交響曲第4番
アンコールは、ピアノソロでラフマニノフの「12の歌曲」から「リラの花」でした。
前半は作曲家お二人の生誕150年。
150年も前に生まれたラフマニノフ本人の演奏が録音に残っているって凄いなぁと思います。
レーガー、あまり聴いたことが無いので良くわかりません。
ただ、矢部コンマスのソロが素晴らしかったです。
オケも自分たちのコンマスを全力で支える気持ちが伝わってきました。
続いて、ラフマニノフの1番のコンチェルト。
ルガンスキー、昨年5月に都響と共演予定でしたが、ロシアのウクライナ侵略が影響したのか、「諸般の状況を考慮し」と判ったようで判らない理由で来日が中止になりました。
その時は、小泉和裕さんと2番の予定でしたが、指揮者も大野さんに代わり、コンチェルトも1番に変わっての共演でした。
ラフマニノフ、あまり興味がある作曲家ではありません。
コンチェルトの2番は嫌でも聴く機会が沢山ありますがCDでは聴きません。
交響曲の2番とみると、そのコンサートは見送ります。
なので、今日の1番の演奏が良いのか悪いのか、良くわかりません。
ルガンスキーを聴くのは10年ぶりぐらいだったと思いますが、記憶に残っている印象と変わらず、切れの良いタッチとスケールの大きさと力強さもありながら優しさが共存する、広々とした世界を繰り広げてくれる演奏でした。
基本をゆるがせにしない生真面目なピアノと大きく包み込むように構えるオケとの共演楽しく聴くことができました。
大仰な2番よりこっちのほうがましかも、と思いました。
お目当てのシューマンの4番。
シューマンの4曲の交響曲の中では4番が一番好きです。
なぜ?、う~ん、理由はよくわかりません。
4楽章の切れ目がはっきりしているのに、なぜ単一楽章に拘り、アタッカで続けるのか、今一つ良くわかりません。
3楽章4楽章はアタッカでも、とは思いますが、前半2楽章は間を空けてもあまり変わらないような気がします。
まぁ、わざとらしい咳払いや、取ってつけたような咳で演奏が中断されない効果はあると思います。
都響の弦楽器の素晴らしさを再認識させられる演奏でした。
併せて、矢部コンマスのソロ、最初のレーガーといい、本当に素晴らしいソロでした。
大野さんの躍動感に満ちたドライブにより、こちらまでグイグイと押し込まれるような活気ですが、応えるオケは全く乱れを見せない素晴らしく充実したアンサンブルでした。
CbのTopは新日本フィルの菅沼さんがゲストでした。
トップサイドに都響首席の山本さん、都響首席池松さんはなんと2列目。
首席二人が揃ってるのに、わざわざよそのオケからゲストを呼んで、池松さんは2列目、ってわけわからないなぁと配置が気になって仕方ありませんでした。
Obはとってもとっても久し振りの鷹栖さんでした。
ここのところずっと広田さんでしたし、晴れオケに行っても広田さんでしたから。
西條さん、松木さん、サトーさん、岡本さん、高橋さん、久一さん、弦も双紙さん&遠藤さん、古川さん、鈴木さん&篠崎さん、矢部さんのお隣には渡辺ゆづきさん。
年内最後の都響のコンサート、心行くまで堪能させてくれるシューマンの4番でした。
見送るつもりだったコンサートでしたが、行って良かったです。