藤岡幸夫指揮、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、東京芸術劇場でした。
都民芸術フェスティバルオーケストラシリーズのコンサートでした。
オケのメンバーが登場して最後にコンマス、戸澤さんが出てくるもんだと思っていたら都響の山本さんが現れてビックリしました。
プログラムは
ヴェルディ 歌劇「運命の力」序曲
プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」から「ある晴れた日に」(ソプラノ 小林沙羅)
プッチーニ 歌劇「マノン・レスコー」から第三幕の間奏曲
プッチーニ 歌劇「トゥーランドット」から「お聞きください王子様」(ソプラノ 小林沙羅)
ヴェルディ 歌劇「椿姫」前奏曲
ヴェルディ 歌劇「椿姫」から「不思議だわ~花から花へ」(ソプラノ 小林沙羅)
シューベルト 交響曲第8番「ザ・グレート」
アンコールは、ソプラノソロでプッチーニの歌劇「ジャンニ・スッキキ」から「私のお父さん」でした。
まずは「運命の力」序曲。
力強いファンファーレから早めのテンポで力感が溢れながらも重くない心地よく快活な演奏でした。
小林さんのソロでアンコールを含めてアリアを4曲。
以前に比べて声に力強さが増しているように感じました。
コロラトゥーラからドラマティコまでレパートリーを広げられる声質でした。
今後の役柄の選択に興味が湧きます。
3曲目の椿姫では白のドレスから赤の花柄のドレスにお色直しをしての登場でした。
前奏曲が終わったところで藤岡さんが少し背伸びしてステージ袖を覗き込み、アリアの前奏が始まってからステージに登場しました。
藤岡さんが微妙な間を空けたのでもしやと思いましたがわずか3分の曲の間の着替え、歌舞伎並みの早変わりはさぞや慌ただしかったと思います。
でもヴィオレッタの雰囲気を漂わせる衣装でとても効果的でした。
アンコールの「私のお父さん」、以前の可憐さよりも逞しさすら感じさせられました。
休憩を挟んで「ザ・グレート」
早めのテンポで軽快な演奏でした。
まったり、とか、もっさり、とか、歌うように、とは趣の違う演奏です。
藤岡さんの棒は、テンポとリズムをきっちりと示し、拍の頭を逃しません。
音楽が小節にきちんと納まり、だらしなく流れることなくスピード感を感じさせてくれます。
エネルギッシュな中にもシューベルトの美しいメロディーが凝縮して詰まっているとても充実した演奏でした。
晴れ渡った平日の午後に、とっても爽快なコンサートでした。