パーヴォ・ヤルヴィ指揮、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました。
ホールは、オペラシティでした。
ホールはぼぼ満員、当日券もあったようですが1階後方左右の2階バルコニーが掛かる席に若干空きがあるだけで良く入っていました。
対向配置で、1stVn・Vc・Va‣2ndVn、Cbは下手、上手にTpとティンパニが並びます。
人数は変則で、8-7-5-5-3でした。
プログラムはオールベートーヴェン。
コリオラン序曲
交響曲第8番
交響曲第3番「英雄」
アンコールは、シベリウスのアンダンテ・フェスティーヴォでした。
オケのメンバーがステージ上に揃ったのにコンミスは座ったままにこやかに笑顔を浮かべています。
あれっ?と思っていたらヤルヴィが登場、演奏がスタートしました。
チューニングせずに演奏を始めるのはめったに見ない光景です。
室内オーケストラ故でしょうか?
まずはコリオラン序曲。
ノンヴィブラートで軽いピュアな響きです。
予想通りコリオラン序曲の重く、暗く、陰りあるデモーニッシュな側面は薄い演奏でした。
それがドイツ・カンマーフィルの特徴でもあり、良さでもあります。
その特徴の良さは8番でより強く感じられました。
第2楽章のメトロノームの逸話といいベートーヴェンの交響曲の中でもリズミカルな曲です。
第1楽章の軽快な出だしもスピード感たっぷりに軽やかに心地よい響きでした。
メインのエロイカもカンマーフィルの良い面があちこちに見られた演奏でした。
エロイカはHrが3管、3番目の席に座った奏者に見覚えが…、なんと神奈川フィルの坂東由香さんです。
神奈川フィル好きにとってもはとっても嬉しい光景でした。
エロイカでもう一つ気が付いたことが。
3人のCb、Topはフレンチスタイルですが二人はジャーマンスタイルです。
手にしている弓もTopはモダンですが二人はクラシカルです。
Cbの弓の持ち方も、弓の形状も、どちらも目にしますが通常は同じオケでは統一されています。
奏者でバラバラは初めて目にした気がします。
Topと隣は男性で椅子に座っていますが3人目の女性奏者は身長の関係なのか立って弾いています。
そして立って弾いてるせいか下から引きずるように弾いているように見えますが気のせいだったのでしょうか?
第1楽章の途中で気が付いていこうCbにばかり目がいってしまいました。
アンコールはシベリウス。
自身の録音も残されているシベリウスお気に入りの曲、軽やかなベートーヴェンから一転してしっとりととてもきれいな弦楽合奏で締めくくってくれました。