かしくさん-かしく大明神 | maidoのアメブロ営業所

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酒絶ち、と間直し(マンナオシ)、験直し(ゲンナオシ)に霊験あらたかという「かしく大明神のお堂」です。
曽根崎の露天神社南側の通りを東へ新御堂筋を越えた法清寺にあります。
お堂といっても大明神の像は無く、中にあるのは寛延二年(1740)千日前の刑場で打ち首となった遊女かしくの墓石です。
何時からか、墓を削って飲むと酒癖直しや断酒に効くという俗信が広まり、墓石を欠く者が後を絶たないので寺が墓を保護するために覆屋を建てたそうです。
お堂にはかしく様の由来を記した額が掛けられています。
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さて、かしく様とは何者?か、この額に書かれた内容は、
(画像では読難いかも知れないので、長いですが掲載します。)
かしく様の由来  
かしく様は、北の新地新屋敷の遊女でしたが、平素はおとなしい女に似げなく、
酒を飲むと打って変わったように前後を忘れる癖があって、兄の吉兵衛から
いつも意見をせられていました。或る日も、酒のことからいさかいとなり、遂に
あやまって兄を傷つけてしまいました。兄殺しの罪でかしく様が処刑せられた
のは、今から二百五十余年前の寛延二年三月十八日のことであります。
その処刑に臨んで、かしく様は、油揚を所望し、その油を髪につけてきれいに
ときつけ、町々を引き廻されたので、女の身だしなみを忘れぬ奥ゆかしさが
評判となり、「八重霞浪花濱荻」 その他の劇や浄るりに仕組まれて、今に
至るまでその名をうたわれています。
かしく様は、最後の一念で、自分と同じ悪癖になやむ世の人のために、悪酒を
止め、酒に乱れぬ心霊とならんと誓願しましたが、この墓に香華を供えて立願
する人の絶えないのはこうしたわけであります。
法清寺は俗にかしく寺といわれ、凶を転じて福となす〃よいまもり〃(酔い守り)
を授与し、命日の三月十八日には毎年盛大なかしく祭りを執行しております
昭和42年3月18日牧村史陽

 

(油揚ではなく、獄門に掛けられても顔の色が変わらないように紅を所望して飲んだ、など他に幾つか説があります。)
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お堂の東にはこんな碑も。
酒の咎 引き受け申しそろ かしく .
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大阪市北区曽根崎1 法清寺
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