ドングリクンパパのブログ -2ページ目

例えば飲食店を出そうと思ったとする。その時必ず必要になる資格はなんだろうか?

 

1)調理師免許(取得にかかる時間 → 約2年)

2)食品衛生管理師(取得にかかる時間 → 約半日)

 

正解は?2番だよね。調理師は特に必要ない。料理が旨いかまずいか、価格が手頃かそうでないか、店員のサービスが良いか悪いか、そうした店の価値は客が見定める。国としては「食中毒だけは出さないでね」という点だけを注視する。良い仕組みだと思う。

 

では現在サッカーの資格と言えばライセンス制度だ。A級からD級まである。これは飲食店で言えば上記のどちらの資格に当たるだろうか?そう、調理師だよね。

 

調理師は料理のスキル取得を証明できるもの、サッカーライセンスはサッカーを教える為の知識や技術のレベルを証明できるもの。両者とも取得義務はないが、持っていると他者(客、雇用主)に対して調理やコーチングレベルをある程度証明できるものとしてアピールポイントになる。

 

もちろんこれはこれで非常に大切な資格だ。ライセンス制度の確立整備、これが日本サッカーの基礎を作ってきたのは間違いない。今後も内容の更なる充実、取得率の向上などが期待される。しかしパパはここで考えた。同時にサッカーの育成においても「食品衛生管理師」的な資格があると良いのではないかと。

 

食品衛生管理師はその資格を持っていないと飲食店を開くことができない。運転免許と同じ、免許制度だ。サッカーにもそれを取り入れる。つまりその資格を持っていなければコーチができない、そういう仕組みを取り入れるのだ。

 

はあ!?そんなこと簡単にできるわけない!!人件費含め費用も莫大!しかもただでさえ足りないコーチのなり手がいなくなってしまう!!そう思われただろうか?大丈夫、パパはそんな具体性のない非現実的なことは提案しない。まずはパパのプランを聞いてほしい。

 

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■コーチング免許制度(セーフガーディング講習)

 

現在のライセンス制度とは別に、コーチ免許制度というのを作る。そしてこのコーチ免許制度の講習では内容を主に「コーチングにおいてパワハラをしてはいけません!」という面だけに特化する。何故ならそれは人権問題であり、時に犯罪にもつながる行為であり、そして日本のサッカービジネスにおいて最も大きな損失を生んでいるものだからだ。

 

食品衛生管理師と同じだよね、パワハラで子供がサッカーを辞めてしまわないようにする、まずはそこだけに集約する。具体的には下記の内容を学ぶようにする。JFAのセーフガーディングだ。

 

 

もちろんここまで読んですぐに「講習の人件費!」「講習の場所の確保!」「そんなことしたらコーチのなり手が減ってしまう!」など感じた人も多いと思う。ご心配には及ばない。何故ならこの講習はオンラインのみで行うのだ。パパの案は以下の通り。

 

1)JFA管轄のチームでコーチを始める者は必ず「JFAライフガーディング・オンライン講習」を受講しなければならない

2)オンライン講習にかかる時間は30分~1時間程度を想定(講習用動画は広く一般にも見られるようにする)

3)受講後、顔写真×身分証明書×誓約書をアップロードする

4)審査後、コーチング免許が発行される

5)コーチング免許は紙発行せず、スマホアプリにてパスワード入力で顔写真入り免許画面を提示できる仕組みにする

(オンライン講習の後、簡単なテストがあっても良い)

 

え~、家でオンライン受講?そんなもんちゃんと見ないでしょ?そんなもんで効果があるかよ?そう思う人がいるだろうね。それについては後ほど詳しく解説するが、まず下記の仕組みもご紹介しておきたい。上記に加え下記のような仕組みを取り入れるのだ。パワハラを告発できるようにして、免許停止に出来るようにするのである。

 

6)JFA管轄の公式戦においては、ベンチ入りのコーチにコーチング免許の提示を義務付ける(県内でも合意に至れば練習試合含めて全ての試合に提示義務にするのが望ましいが、まずは公式戦から)

7)保護者、審判等の5人以上から(この人数は仮、最適なものを有識者で検討)パワハラの訴えがあったコーチに関してはコーチング免許を1年停止(この期間は仮、最適なものを有識者で検討)。(パワハラ現場の動画の提示があれば1人の告発によって免許停止も可とする)

8)コーチング免許停止になった者は停止期間経過後「JFAセーフガーディング・オンライン講習」再受講にて免許を再取得

9)再度パワハラの訴えがあった場合、2年停止、3年停止など免許停止期間を増やしていく

*免許証がアプリ管理なので、免許管理センターで簡単に免許停止にできる

 

まずこの制度なら家でオンライン受講(その後の手続きを含めて2時間程度を想定)なのでこれでボランティアコーチのなり手が減ると言うことは考えにくい。講習ビデオの製作、アプリの開発が必要になるが、そこまで大きな予算ではないはずだ。なんならクラウドファンディングで実現可能ではないだろうか?また免許事務局の維持費等が必要になるが恐らくかなり最低限の人数で運用できるはず。

 

では効果は?

 

パーフェクトではないものの、確実に効くと思う。間違いなくこれで日本サッカーは変わる。これまでどんな酷いパワハラがあっても、大概被害者側がチームを辞めることになっておしまいだった。泣き寝入りだよね。だからいつまでもパワハラコーチはパワハラし続ける事が出来てしまう。

 

この制度は限定的ではあるものの、そこにくさびを打ち込むことができる。公式戦のベンチから退場してもらうことが可能になるのだ。想像してみてほしい。今までパワハラコーチがいても個人でそれに意見を言う事以外何もできなかった。しかも意見をしても聞き入れないどころか、むしろ報復的に子供がスタメンを外されたり逆に酷いパワハラを受けたりする恐れもあり、行動に至るにはかなりの勇気と覚悟が必要だ。

 

しかしこの制度なら「誰がパワハラを告発したのか?」が分からない。告発には署名を要するとしても、事務局に守秘義務を持たせればそれが漏れることはない。告発者の子供を報復的なパワハラから守る仕組みなのだ。しかも免許証はオンライン上にあるので簡単に免許停止にできる。

 

しかももし告発によりパワハラコーチが公式戦ベンチに入れなくなったとする。すると保護者の間で必然的に理由を知ることになる。隠しても大概バレるよね。免許停止は公式戦のベンチに入れないというだけのことなので、練習、練習試合、カップ戦等ではパワハラを続けることができると言えば出来る。

 

しかしパワハラが原因で免許停止になったという事実が保護者に知れることは、その指導者の信頼が確実に低下することになる上、パワハラ的言動について見る目が非常に厳しくなる。セーフガーディングの趣旨に反すれば免許停止になるという基準を示すことで、父母は行動を起こしやすくなるよね。もちろんその後もパワハラを続けているならまた告発すれば良いのだ。

 

またこの仕組みの良い点はセーフガーディングについて学ぶコーチが爆発的に増えるという点だ。少し乱暴だがコーチは主に3種類に分けられると思う。

 

続く