クリント・イーストウッドは、昔から大ファンで、ダーティーハリーもそうだが、10年前に監督&主演した「グラン・トリノ」は、DVDまで持っている。
この「運び屋」は、グラン・トリノと同じ脚本家ということも観る前から期待していた。
久しぶりにスクリーンで見たクリント・イーストウッドは、実際に88歳になってかなり歳をとっているように見えたが、この映画では90歳の役を演じているからちょうどいい。家族から見放されて一人暮らしの主人公は、金が無くなりひょんなことから、運び屋になってしまった老人だが、見ていて悪を感じさせないし、本音で話すのが心地いい。
カフェで、麻薬捜査官役のブラッドリー・クーパーとの会話が彼の人生の懺悔と本音を語る。
最後には麻薬捜査官に捕まってしまうが、そこには彼には家族があり、人生の終わりにやっと家族の愛に包まれていく。
私も還暦過ぎて、家族との時間を大切にして、クリント・イーストウッドくらいまで生きたいと思う。
「100歳まで生きたいという人は、99歳の人のセリフだ」というところが笑えた。