Covid 19 188 良い知らせ  | 中国武術研究家のブログ

中国武術研究家のブログ

30年以上にわたって中国武術を研究してきた者のブログ

http://baguazhang.mu-sashi.com/
東京八卦掌研究会

 

Impact and effectiveness of mRNA BNT162b2 vaccine against SARS-CoV-2 infections and COVID-19 cases, hospitalisations, and deaths following a nationwide vaccination campaign in Israel: an observational study using national surveillance data

良い知らせは急いで書かないことが多いので、5月5日の論文のことは今、気が向いて書くことになった。
医学雑誌ランセットに出た論文によれば、イスラエルでのワクチンの現実の適用において、ほぼ、理論通りの結果が出たようである。危険も多いワクチンであるが、メリットもあることが確定的になってきたと言っていいだろう。
社会政策が不十分で、ワクチンの接種を進めても患者が減少しないアメリカのような国もあるが、イスラエルのように都市封鎖等の社会政策とワクチンを組み合わせていけば、ある程度の感染の拡大のコントロールは可能であることが明らかになったと言って良いだろう(なお念のため書くと、イスラエルが本当に日常を取り戻せるか、再流行するかは、新規患者数からして未知数である)。
要するにワクチンだけではダメであるが、ツールとしては有効であることが確認できたと言うことである。
また、m-RNAワクチンは変異株にも比較的早期に対応できるので、一度抑え込めば、かなり感染をコントロールできることが予想される。イギリスなどは3度目のブースターを計画しているようだ。
うまく進めないと,前も書いたが逃避変異を促してしまう。ワクチンが効かなくなる。インドがそれに近いとも言われている。
要するに、封鎖等による、感染者数のコントロールにワクチンを併用して、患者数を抑え込むことが重要ということである。
既に抑制に成功している、中国、台湾、ニュージーランド、オーストラリアなどは、今後のワクチンに接種により、日常を取り戻すことが可能になりそうである。それらの国は経済的にもよくなっていくであろう。
日本はどっちもダメだから、見通しは暗い。
ましてや、このままオリンピックに突っ込めば、変異種のるつぼと化して、日本初でワクチンの効かない変異種で世界中に再びパンデミックに陥れる危険もある。どうするつもりなのだろう。リスクが大きすぎる。
アメリカのバイデン大統領はワクチンの特許の放棄を提案している。それは、世界中で感染を一旦抑えない限り、再びパンデミックが起きる可能性があるからである。いわゆるアメリカファーストで行けば、結局アメリカも共倒れになるおそれが大きいからだろう。経済的打算のある博愛主義とも言ってもよいだろう。
アメリカは正直、世界で一番知的財産にうるさい国である。その善し悪しは別にして、その国が特許の放棄を提案している。そういう非常事態である。それなのに日本はオリンピックに突入するような神風攻撃のようなことをして、世界から許されるのであろうか。世界史の中でも日本が悪名だけ残すことになりかねない。
北京オリンピックも同種の問題はあるが、まだ期間はある。日本の決断に世界は注目するだろう。