今回は10回目の自主練習です。今年初の自主練習です。
地元の人が3人、八丈太鼓仲間とご家族の方が9人来てくれました。
ホントに感謝です!
自主練習を楽しむ様子
地元の人は父の詩吟(しぎん)仲間で、江戸時代の詩人である石川丈山の詩「富士山」を吟じてくれました。
父も一緒に吟じているように感じて嬉しかったです。
父が趣味で詩吟をやっていたのは知っていましたが、実際に吟じている姿を見たことはなく、風呂場から聞こえてくるかすかな声を聞いていただけでした。
父の詩吟に関して、父の詩吟仲間から教えていただけることに、不思議なご縁を感じてなりません。
現在は詩吟をやる若い世代の人がいないとのことで、明治時代から続いている天真流吟詠会が途絶えてしまう危機感から「吟詠楽譜」4冊を2020~2021年に自費製本したようです。
父の詩吟仲間が自費製本した「吟詠楽譜」
詩吟楽譜は西洋音楽とは異なる十線楽譜で、楽譜に詩(言葉)と波線を表記することで声の音程や振るわせ方等を視覚的にイメージできるようにしています。
十線楽譜(実際には9線しかない。なぜ?)
吟じる詩(言葉)は、空海、嵯峨天皇、菅原道真などの七言絶句だったり、平安時代の小野小町や明治時代の石川啄木の短歌だったり、江戸時代の松尾芭蕉の俳句だったりと、いろいろです。
歴史や日本文学が好きな人は魅力を感じるのではないでしょうか。
万葉集「あらたしき」(大伴家持)
*万葉集の詩、なかなか良いです!
さてさて、
当日の朝に自家焙煎した、中煎りと中深煎りのコーヒーの飲み比べをやりました。
左はウオッシュド、右はナチュラル精製したコーヒー生豆
左は中煎り、右は中深煎りに焙煎したコーヒー豆
みなさん、中深煎りの苦味が強めのコーヒーの方が好みに合うようでした。
きりたんぽ鍋を作って食べました。
鍋汁と具
きりたんぽ
春菊
きりたんぽ鍋の出来上がりの写真はありません。
鍋にきりたんぽと春菊を入れた写真を撮らずに食べてしまいました(苦笑)。
もちろん八丈太鼓を楽しみました。三味線とのセッションも楽しかったです。
お互いに息を合わせて楽しむ八丈太鼓
以前のブログにも書きましたが、演奏者がお互いに息を合わせることが大事だと思いました。
https://ameblo.jp/dondoco3210/entry-12868905815.html
(追記)
今から40年前でしょうか。埼玉県入間市に「入間万灯ばやし」というお囃子がありました。お囃子は「口伝」という言葉で表現した楽譜で伝承しますが、口伝だと正確に伝わらないという危機感から音符に書き直して伝承したようです。音楽をやっている人であればその音符を見てお囃子を再現できるようですが、「入間万灯ばやし」のリズムは複雑で、それを再現できるテクニックのある人がいなくなったために途絶えてしまったようです。
入間万灯ばやしの音符(その1)
入間万灯ばやしの音符(その2)
入間万灯ばやしの音符(その3)
入間万灯ばやしの音符(その4)
入間万灯ばやしの音符(その5)
沖縄の久高島で行われていた祭礼「イザイホー」が途絶えてしまったのも、祭礼に参加できる条件を満たすことができなくなって後継者が不足したことによるものです。
八丈太鼓は世代が変わり、ひと昔前よりも表現の自由度が増したように感じます。
2004年に初めて八丈島へ行ったとき「八丈太鼓を変えてはいけないが、変わってしまうのは仕方がない」と島の人が言っていたことが思い出されます。
浮世絵は、庶民の生活や風景、歌舞伎役者や美人女性が自由で大胆な構図や簡素な構図で描かれたもので、絵柄や作風を変えながら続いてきました。明治時代には新版画が生まれ、戦後には浮世絵の復刻版が製作されました。どれも本物の木版画であり、その時代の世情などを反映した本物の浮世絵だと思います。
劇団「キャラメルボックス」の演劇が好きで、劇団設立当時からほぼ毎年観劇して毎回感激しています(←オヤジギャグです)。劇の内容も役者も変わっていきますが、昔も今も脚本と演出が抜群に良く、役者の演技も個性的です。なによりもアドリブなどのライブ感と役者と観客とで作り出す空気感が楽しめます。この点は八丈太鼓も同様です。
伝統的なものであっても、時代と共に変化していくのは仕方ない、むしろ変化していかないと途絶えてしまうのかも知れません。