12月8日(日)に「中村哲さん追悼の会」に参加しました。
中村哲さんはアフガニスタンで人道支援活動を続けるNGO「ペシャワール会」の現地代表で医師でしたが、2019年12月4日、アフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララーバードで車に乗っていたところを武装集団に襲われて、銃撃により殺害されました。それから5年が経過しました。
中村哲さんはアフガニスタンで、医師としてハンセン病などの治療を行う傍ら、1,600本の井戸と25.5kmの灌漑用水路の建設、15,000ヘクタールの農地の回復・開拓を行いました。これによってアフガニスタン人の多くの命が救われました。
井戸と用水路によって緑化された地域
用水路によって広大な砂漠が緑地に変化(ビフォー → アフター)
アフガニスタンの人は「今でも中村哲さんは心の中で生きている」と言います。
そして、中村哲さんの遺志を継いで、アフガニスタン人自らの手で用水路の拡張工事を行っています。
用水路の拡張予定地
アフガニスタン人の8割は農業従事者で、環境破壊にほど遠い生活をしているようですが、先進諸国によるCO2排出に伴う温暖化の影響を受け、砂漠化が進んでいるようです。
一方で、農地の回復・開拓に伴って、砂漠の気温が年々下がってきたことは興味深いです。
電車の中の広告「森を助ければ森に救われる」「救われた人は救う人になる」という言葉が思い出されます。
緑化に伴う気温の低下
最後に中村哲さんの言葉をいくつか紹介します。
「人は必ず死ぬ。当然だが生命体として逃れられぬ掟である。いかに多くの所有を誇ろうと、いかに名声を得ようと、それをあの世に持ち去ることはできない。その時我々の生きた軌跡が何かの暖かさを残して、人としての温もりと真実を伝えることの方が大切なのだ。」
「生きるとは旅である。誰でもそれぞれの旅行記がある。血沸き肉躍る体験でなくとも、一つの出会い、一つの光景から、その連鎖する無数の事象を想像できる。大切なのは、その時に何を見て、どこに向かうかだ。」
「共に生きるとは、美醜・善悪・好き嫌いの彼岸にある本源的な関係だと私は思っている。」
中村哲さんの言葉が身に染みました。
(追記)
「中村哲さん追悼の会」に参加する前に、同じ松戸にあるドライフルーツ店「アフガンサフラン」に立ち寄りました。日曜日は同店内で「にちようびコーヒー」店がオープンしていて、手焙煎の美味しいコーヒーを飲むことができます。また、アフガニスタンの無農薬のドライフルーツと生はちみつを購入できます。とても美味しいです!
ドライフルーツ店「アフガンサフラン」
手焙煎コーヒー店「にちようびコーヒー」