舞台写真その7
みなさま、こんにちは。
雨の日曜日の午後、いかがお過ごしですか?
先週の片付け時も雨でした。
そしていつも読んでくださりありがとうございます。
今回は(も?)、写真&文章がボリューミーになってしまいました。
よろしければお付き合いください![]()
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ときは、日本中にインターネットや携帯電話が普及し始めた頃。
舞台はとある田舎の火葬場。桜舞う季節。
待合室では白装束を着た男が二人、桜を見ながら煙草をくゆらす。
野々村浩介と北見栄治はこれから火葬される幽霊である。
もう言いたいことも伝えられない。しかし、どういうわけか…ボケ始めたおばあちゃんにだけは、
二人の姿や声が分かるらしい。
たまたま一緒になった二組の家族。それぞれの思いが交錯する。
旅立つ二人と見送る人たちの、ちょっと切ないハートフルコメディ!
(チラシ裏のあらすじより)
さてさて、舞台写真をご紹介しますね。
(※写真はゲネプロ時に撮影したものです)
【舞台写真その7】
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【振り返り】
・保険会社の制服を着た「瀬能あずさ」が現れました。
「北見」の約30歳年下の彼女です。
演じるM子ちゃんは開演してから約1時間後の登場!
これは最長記録ではないでしょうか?
・「北見」に頼まれた「桂」が電話して、保険会社に勤務する「あずさ」を呼んだのでした。
若くてきれいな「あずさ」を見てうらやましがる「野々村」。
さっきまでの家族のシーンはなんだったの!と、心の中でツッコミを入れていました。
・ソファに座りつつ炉前ホールの方が気になる「あずさ」。
「北見」も隣に座り、肩に触れたり「通夜も告別式もずっとそばにいて欲しかった」と話しかけます。
「あずさ」は何か感じる所があったのか、暑くてハンカチであおいだり肩を動かしています。
やはり届かない声と見えない姿…もどかしいです。
(「あずさ」は少し霊感が強そうですね!)
・「北見」の娘「幸恵」と遭遇。案の定、「幸恵」は強く拒絶し、「あずさ」は帰ろうとします。
そこへ「桂」が「私が北見さんに頼まれてお呼びした」と説明します。
必死に取り繕うとする「礼子」をフォローしようと「早紀」が「ボケ入ってますから…」と直球!
ここから「桂」のイタコ劇場が開幕です。
「桂」が「北見」の言葉を代わりに伝え始めた瞬間、お客様は大笑いしてくださり、
一方で「幸恵」は怒り心頭です。(そりゃそうだ)
・「人の死というものは、誰か一人のものではありません。家族や親族のものでもありません。
その人が生きてる間に関わった全ての人達のものです。
亡くなった方への思いは、関わった人の数だけあります。その思いを封じ込めることは
誰にもできません。
お父さんを愛し、お父さんに愛された人の思いが、今、ここにあるんです。」
強い口調で語り、「せめてもう少しだけ、ここにいさせてあげてはくれませんか」とお願いする「桂」。
(「泉」も後ろで見守りながら「若い頃の桂おばちゃんが復活した!?」と驚いていました。)
・演出のH恵さん、「桂」役のK子さんについて
「ほとばしる『陽』のオーラがすごい」
「過去に演じてきた様々な役や積み重ねてきた経験の集大成。
「桂」という役やシーンの端々で活かされ、化学反応を起こしていたと思う」と語っています。
(例えば『おこんじょうるり』では「イタコのばばさま」役、
『広くてすてきな宇宙じゃないか』では「アンドロイドのおばあちゃん」役などを演じています。)
メリハリ、愛嬌、セリフに込められた想い、客席にまで届く大きな演技…
お客様の存在を感じてさらに進化することができる役者さんです。
・そして「あずさ」が語ります。(超長ゼリフでした)
このお葬式は幸恵さんのものだと思うこと、自分が逆の立場でも同じように怒ること、
自分たちは不倫ではなく、てっきとした恋人同士だったということ、
「北見」は競馬や映画、ゲーム、パソコンなど広い世界を見せてくれたこと…。
そしてネットで寄せられた弔電や、とあるビデオを「幸恵」に渡します。
「正和」が「あずさ」のセリフに熱く反応するのが楽しいところです![]()
・『大草原の渡り鳥』というビデオ、こちらに「北見」の妻(「幸恵」の母)が
若い頃にワンシーンだけ出演していたことが分かり、どよめく一同。
宍戸錠のモノマネをする「あずさ」がかわいらしかったです![]()
「北見」が「牧」のエキサイティングビデオで借りっぱなしだったビデオは、
妻が亡くなったその日からずっと返しそびれて、そばに置いていたものだったのです。
・「幸恵」は心のわだかまりが解け、「あずさ」と和解します。
「あずさ」も「幸恵」もえらかったと思います。
(後ろで見ていた「泉」も訳が分からないながらも感動していました)
・待合室から聞こえる歓声。テレビでは甲子園を中継していました。
去年まで「野々村」が監督していた高校が出場し、1回戦の第2試合の9回裏。
奇跡の大逆転が起こりそうな場面を皆で見に行こうとしていたところ、
「礼子」が「ちょっと待って。おばあちゃん。」と呼び止めます。
・このシーンは全ての役者が舞台上に揃い、しかも見える人と見えない人が入り混じります。
立ち位置や動線の確認も大変でしたが、
目の前に「北見」が立っていても向こうの景色が透けて見えるように、
うっかり「野々村」の方を見たり目が合わないようになど「見えない演技」も必死でした。
【舞台写真その8】へ続きます。
それではみなさま、良い一週間をお過ごしください![]()
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(熊竹蘭)



























































