舞台写真その5 ※やっぱり写真多め | 舞台裏

舞台写真その5 ※やっぱり写真多め

みなさま、こんばんは。


ようやく冬タイヤに交換し(てもらっ)たくまはちです。


今日はお天気も良く、お出かけ日和でしたねニコニコ


みなさまはどんな一日を過ごされましたか?




* * * * * * *




さてさて、舞台写真の続きをご紹介しますね。




 【舞台写真その5】



  

(座る場所を整えてやる「山一」。)


  

(「…やっと、やっと二人になったなあ。」)


  

(「おら、なぁ。」「は…はえ。」 )

  

(!!!)

  

(里の娘を嫁にもらえば、青い海を見に行ける…そう思っていた「山一。」)

  

(「末子」も海を見たことがありません。)


  
( 「誰もおらのこと海さ連れでってくれねえもん」

  2人は一緒に海を見に行くことを約束します。)


  

(「言いだい事は何だって言ってけろ。」)

  

(「おら何も言う事ねえす。…ただなぁ。」と、

 「じさま」が言っていことを一生懸命思い出しながら伝えます。)

  

(「里帰りするその日まで里のしきたり身につけで、

 村のみんなに笑われないようにしてみせる。」と「山一」。)

(猿の面を取り、コロスとして「山一」を語ります。)

  
(「首を伸ばして、顎引いで。」

 「眼玉キョロキョロすんのもやめでけろ。」)


  
(「これを見でけろ聟殿(むこどの)」「ピタッ!」)


  

(「うまいうまい」と「末子」は大喜び。)

  

(「膝株(ひざかぶ)伸ばして…オイチニ、オイチ、ニ…♪」)

  

(人間の仲間になるために、笑われないために、

 「山一」も「末子」も一生懸命です。)

  

(疲れ果てて座り込みます。)

  

(水を飲みに行った「末子」。

 猿の面を取って語ります。)

  

(「こうして幾日かの日をすごしてゆくうちに、不思議や猿の姿はだんだん」しおれて」)


(「自慢の毛並みにもつやがなくなり」)

  

(「あれほど見事だった、谷越え枝渡りにも失敗することが多くなり」)

  
(「遂には木登りをしても力が入らぬためか、滑り落ちるようになってしまったけずおん」。)


  
(幕から他の「猿」達が心配してのぞいています。)


  

(「山一」が人間の仲間に入れば、自分たちも後をついて生活が向上するはず。

 倒れられては大変と、「元気を出せや」と励まします。)

  
(木から落ちた「山一」を笑い、からむ「猿」もいます。)


  

(睨みあいになります。)

  

(「これからの猿の幸せは、人間に近づいて暮らしを向上させてゆぐ事。」)

  

(いつの間にか寝返る「猿」もいました。)


  

(「この猿村はどうなる。つぶれてしまうぞ。」

 「時の流れよ。仕様がねぇべ。」)


  

(「みろ、山の木はあらかた伐りつぐされで、おらだのすみかも食物もあとわずか。

 もう山の暮らしもおしめえよ。」)


  

(「山一」の様子がおかしいことに気が付き、木の枝でごつん。)


  
(寝ていたようです。)


 

(「お前にもしもの事があればよ、おらたちの夢も希望もなくなってしまう。」

 そこへ、末子が鼻歌を歌いながら戻ってきました。)

 
(歌を詠んでもらうことを思いついた「末子」。)


(「歌 歌 歌を詠んでけろ♩」) 

(「五七五に七六♬」)


(「かもにけりにかろれん♪」)

  
(「かもにけりにでんでろれん♪」)


  

(「猿」達も出てきて歌います。)

  
(「歌うのはもうやめろ 

 歌がよめても人にはなれぬ

 人真似出来ても人にはなれぬ」)


  

(「猿しか歌えぬ山の歌うたえ」「…山一!」)

  
(地面に何か書いた「山一」。果たして「山一」は歌を詠めたのでしょうか?)




* * * * * * *




【振り返り】




・ 祝言を挙げた「山一」と「末子」。

 二人きりになった時の照れたやり取りがなんとも初々しく、こちらもニヤけてしまいました。

 演出もこだわったシーンです。


・最初は「海へのあこがれ」から、里の娘をもらうことを思いついた「山一」。

 今は「末子」と一緒になれたことがうれしいようです。

 それは「末子」も同じ。

 「猿」ということに捉われず、心の優しい「山一」に笑顔を見せ、心を通わせます。

 一幕ではどうなることかと思われた「猿婿入り」でしたが、何やらいい方向に行きそう…?

 

・「歌は里の文化だ。その歌ができるようになったら、里人の仲間さ入れてもいい。」

 「長老」から言われた言葉を胸に、「山一」を人間に似せようと「末子」は一生懸命です。

 「山一」も期待に応えようと一生懸命。

 でも「人の期待に添うため」「人に笑われないため」の努力は、疲弊させます。

 「人間らしさとは?」「猿らしさとは?」を問いかけるシーンだったと思います。




舞台写真その6に続きます。



(くまはち)