*初めての方は、こちらをご覧下さい。
1年前の話。
実家が築40年を越え、あちこち痛みが目立ち始めた。
20年前に再塗装した屋根と外壁はもう限界。
父は雨樋の掃除だけでもしておきたいと。
しかし母はヘソクリ出してきて200万までなら出せると!
両親は80歳前後だが、まだ二人とも元気。
人生100年時代。
そう考えると、払えるなら今が塗装のタイミング。
その為、一か月以上前から俺も一緒にリフォーム屋さんとの打合せに参加していた。
しかしその事をよく思わない人物が。
それは、俺の妹だ。
「親はもう80だよ?
どうせ長くないんだから、家の事なんかより入院した時の為にとっておきなよ!
両親の貯蓄がいくらあるのか、兄貴が知ってるかしらないけどさ。
リフォームなんてして、すぐに病気になったらどうするのさ。
お金なくて入院できませんってなったら、兄貴が面倒見ろよ!」
妹の言う事ももっともだ。
だけど両親を雨漏りし始めた家に住まわせたままな事には、なんの感情もわかないのだろうか。
万が一を考えるのは必要だが、もうすぐ死ぬと決めつけて元気な両親の前でそんな話するなよ。
言ってる事は決して間違ってないのだろうけど、言い方ってもんがあるだろ…
父は雨樋の掃除だけでも良いと言ってる。
見積もりが高ければそれで良いと俺も思ってる。
だけど屋根や壁がすでに傷んでるのも事実。
来年くらいには塗装した方が良さそう。
今年は受付終了してしまったが、来年になれば自治体の助成金が使えるかも…という期待もある。
しかし妹のイライラは止まらない。
「塗装するにしても屋根だけで良いじゃん!
そうすれば足場の費用いらないでしょ。
だって雨樋の掃除は足場作らないんでしょ?
だったら屋根塗るくらいなら梯子で良いじゃん!」
何言ってるか、さっぱりわからんのだが。
呆れてそれ以上、言い返す事をやめた。
足場がなかったら汚れが周囲に飛び散るとか、塗料持って梯子上がるのかとか、いちいちそんな説明してやらなきゃならんのか。
ちょっと考えたらわかるだろ。
(わからないようなので、後日そう言ってやったけど)
それに壁だってコーキングや窓枠も傷んでるんだから、今回屋根だけ塗装したとしても近いうちに外壁も必要になる。
そんなことをする方が二度手間、お金と時間の無駄だ。
でも妹が怒るのも理解は出来る。
両親が死ねば遺産になるはずのお金を使って
不倫した女の子供の物になる家
をリフォームするのが気に食わないのだろう。
例え離婚しても、ウチの子が不倫女の子供である事実は消せない。
妹はおそらく俺以上に、H氏と妻が不倫してる事を確信してる。
もともと妹とは仲が良かった。
両親の面倒みてくれて助かってるし、言ってる事もわかるから言い返したくない。
こんな事で仲たがいしたくない。
結局、この時はリフォームをした。
そして父は今年も別の所を直している。
妹の事をよく思ってない父は、具体的に俺だけに教えてくれた。
株でだいぶ儲けたそうだ(笑)