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心霊系の話です

閲覧注意!

 

 

 

 

 


あれ以来、時々慰霊碑の前で手を合わせてた。

「ゆっくり休んで下さい。
 あなた達が辛い想いをした事を忘れません」

と…




6年前の今日。

風呂で頭を洗っていたら…
温水のシャワーで流してたのに、何故か鳥肌が。

 


そして後ろに気配を感じた。

















…いる!





 

 

 


 


間違いない。

背後にいるのは慰霊碑の霊だ。

 

 

 


心の中で強く念じた。
ここには、もう来ないで!
どうしても辛くなったら間男のもとへ行ってくれ!


 

 

 

すると彼女は

 

「階段の下を探して…」

と言い残して、スーッと消えた。




その声を聞いて、ふと思い出した。
そういえば妻の不倫に気付く前にも、この声を聞いたな…

 

長男の話によると、彼女はどうやら俺の中にいるらしい。

憑依する瞬間を見たそうだ。

 

 


 

 

 

霊が言っていた階段の下というのは、階段下収納の事だろう。
今まで色んな所を探してきたが、ここはまだ探してなかった。

 


「こんな所に、証拠につながるような物なんて無いだろう」

 

 

そう思い込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

そこに入り、何のためらいもなく奥にあった紙袋に手を のばした。
まるで、「こっちだよ」 …と引っ張られるような感覚だった。



「え?これが不倫相手に関係する物なの?」



その紙袋には、大量の資料が入っていた。
だいぶホコリをかぶっている。

一つ一つ、手に取ってみた。

それは10年以上前、妻が小学校のPTA本部役員をしてた時の資料だった。



「この時の役員の誰かが、そうなのか?」


 

 

 

 

 

 

 

資料を一つ一つ、手に取ってみた。
その中に、年間の行事予定があった。


「え?こんなに…?」


当時、妻が大変そうにしてたのは知っていた。
専業主婦だった事もあり、かなりの頻度で役員の仕事に駆り出されてた。

次男は目が離せないほどではなかったが、まだ幼かった。
だから、仕事で多忙だった俺は妻に感謝しつつも何もしてやれない事を歯がゆく思っていた。

 

 

 

 

今ならわかる。

 

これだけ頻繁に会ってたら、同じ役員の人と親密になるのは当然だよな。