日本で少子化対策がうまくいっていない理由について分析した記事を取り上げます。はてながときどきyoutubeでみる「大人の学びなおしTV」(リンクあり)という動画の運営者が書いた記事になります。

 

日本では「子どもを持たない」のが経済合理的だという現実…少子化対策「30年の失敗」を招いた「3つの根本原因」

 

著者によると日本で少子化が止まらない理由を以下の三つに分析されています。

 

①経済環境と雇用の問題
>未婚化を加速させた要因の一つが、90年代のバブル崩壊以降に進んだ雇用の非正規化です。労働市場における「正規」と「非正規」の二極化は、特に若年男性の婚姻率に相関があると言われています。
非正規雇用者は賃金が低いだけでなく、雇用が不安定で長期的な生計維持の見通しが立ちません。「結婚生活には安定した収入が不可欠だ」という根強い社会通念のなかで、非正規雇用の層は事実上、結婚から距離を置かざるを得ない状況にありました。政府は労働市場の流動化を推進する一方で、セーフティネットの整備や「同一労働同一賃金」の浸透に時間を要しました。その結果、「低所得・不安定雇用」の層が固定化されました。これが第二次ベビーブーム世代である団塊ジュニアが出産適齢期を迎えた時期の少子化を決定づけ、人口構造の変化を不可逆的なものにしました。

 

雇用の不安定化が少子化の要因になったのは否定できない事実ですし、特に男性はこの傾向が顕著です。人間は自分一人で生きていくのが精いっぱいの状況で結婚して子供を持とうとか考えないんですよ。就職氷河期世代の男性は不安定な仕事しか就けないから、結婚もせず子供を持たないという選択を取らざるを得ない男性が大量発生しました。これは少子化問題を考えるとかなり致命的な国の失策だったと思います。経済崩壊は国を崩壊させるなと本当に思いますし、経済的に安定して稼げる状態を維持することは少子化ということを考えると本当に重要です。

 

②「ジェンダー・ギャップ」という構造的な障壁

>日本は世界経済フォーラムの「ジェンダー・ギャップ指数」において、先進国のなかで著しく低い順位に低迷し続けています。その実態は、労働市場における女性の活躍が進んだ一方で、家庭内の役割分担が既存モデルから脱却できていないことにあります。共働き世帯が専業主婦世帯を大きく上回るようになった現在でも、家事・育児の負担には依然として偏りが見られます。多くの働く人々にとって、結婚・出産は「キャリアの停滞」や「長時間労働と育児の二重負担」といったリスクを意味するものです。

固定的な性別役割分担や長時間労働を前提とした働き方が残る限り、キャリア形成期にある世代にとって、子どもを持つことは「大きな機会損失」を伴う選択となってしまいます。金銭的な支援だけでなく、この「キャリアと育児のトレードオフ」を構造的に解消しない限り、出生率の反転は望めないのです。