ちょっと更新が遅くなりました。前回の保育園記事が比較的好評?でコメントも多かったので、今回も再び保育園記事を取り上げてみます。前回記事では子供を保育園に入れずに仕事を辞めて育児に専念したいという女性の心情についてとりあげましたが、今回は保育園に子供を入れることができず、キャリアを断念し人生設計が崩れた女性の話になります。個人的には前者については心情的に理解できない部分はありますが、後者については心情的に理解できますし共感できる気はします。
きゃりーぱみゅぱみゅも「保育園落ちた」。“日本死ね”から10年、待機児童ゼロなのに保育園入れないカラクリ
>「保育園落ちた日本死ね」ーー約10年前、保育園に全落ちした母親の悲痛な叫びがネット上で大きな波紋を呼んだ。では現在はどうだろうか。少子高齢化が進み、各自治体が待機児童の解消に向けた施策を進めてきた結果、“保育園全落ち”に見舞われる家庭は減少傾向にあるとされている。
>しかし実態は、表面上の数字とは大きく異なる。
>「子どもの預け先がないだけで、人生設計が崩れるんだと知りました」
子供の数が減ったことや保育園の数が増えたことで基本的に待機児童の数は減少傾向にあるんですが、それでも地域によっては保活が相当激化しているのは否めません。
>「保育園全落ちは、人生を変えるほどの破壊力」
Aさんは、都内のIT企業で正社員として働いていた。第1子出産にあたり産休・育休を取得し、復職することを前提に10園以上の認可保育園に申し込んだという。しかし、結果は全滅。
「認可外保育園も探しましたが、月10万円を超える園しか空きがありませんでした。復帰後は時短勤務予定だったので収入は確実に減るし、保育料とのバランスを考えると現実的ではないかなと思い……。結果、育休を延長しましたが、翌年も全落ちしてしまったんです」
結局Aさんは復職を断念し、退職を選んだ。
「職場に迷惑をかけたくないし、復帰の見通しも立たない。待機児童という言葉は知っていたけど、自分の人生を変えるほどの破壊力があるとは思っていませんでした」
現在は子どもが幼稚園入園後に再就職を検討しているというAさん。しかし、新卒から長く勤めていた企業でのキャリアを断絶されたことに、今なお強い喪失感を抱えているという。
東京都在住のBさん(38)は、第2子の保育園申請で3年連続の不承諾となった。
「うちは上の子が小学生なので“きょうだい加点”がありませんでした。第1子のときより条件が厳しくなっているように感じ、フルタイム共働きでも安心できないんだなと痛感しました」
認可保育園の入園選考は点数制で行われる。勤務時間、家庭状況、きょうだい在園の有無などが数値化され、合計点の高い家庭から入園が決まるのだ。
Bさんは最終的に正社員復帰を断念し、週3日のパート勤務を選択した。
「祖父母は遠方に住んでいるため頼れません。保育所の一時預かりや在宅勤務を組み合わせて、どうにか働いています。でも、これまでのキャリアは事実上リセットされました」
東京都は昨年9月入園から第1子入園を含めて認可保育園を無償化したこともあり、今年は特に都心部の保活が悲惨だったみたいですね。はてな家はどうにか子供を保育園に入園できましたが、住んでいる地域はなかなかの保活激戦区だったようで、希望した認可保育園の0歳児クラスは全て定員が満員になっていました。どうにか保活を勝ち抜きましたが、もし落ちていたら大変だったでしょう。妻も保活については相当ピリピリしており、育休中に子供を連れて自治体の保育園担当の部署に何度も通って情報収集にいってました。おそらくこの記事のAさんBさんみたいになることを恐れていたのでしょうね。
>全国には待機児童数を十分に受け入れられる数の保育所が存在していることが分かる。
>しかし、これには大きな落とし穴がある。統計に含まれない『隠れ待機児童』の存在だ。国の定義では、以下のようなケースは待機児童から除外される。
・特定の保育園のみを希望している
・育児休業中で復職していない
・認可外など自治体独自事業を利用している
・求職活動を休止している
>たとえば、きょうだいと同じ園に通えなければ送迎が困難なため特定の保育園の空きを待っている家庭や、前年度の不承諾を受けて育休を延長している家庭などは、たとえ認可保育園の入園を希望していても、待機児童にはカウントされない。
>こうした“見えない待機児童”の数は年々増加し、近年では数万人規模にのぼるとされる。特に都市部では、その傾向が顕著だ。
結局保活ってかなり地域的な問題が大きいんですよねぇ。統計上の問題もありますし表の数字に出てきていない隠れ待機児童は実際いると思います。どの地域にどれぐらい潜在的な保育園のニーズがあるかはその地域の自治体しか把握できないので、自治体が需要予測を外すとかなり悲惨です。個人としては保育園の定員の数は急に変えることはできないので、住む場所を変えることで対応するしかないのでしょう。保活のために住む場所を変えた人も何人か知っています。
>認可保育園に全落ちした場合の対処法として、ベビーシッターや認可外保育施設、一時預かり保育などの利用が挙げられる。自治体によっては補助制度も用意されており、「預け先がまったくないわけではない」と説明されることも多いようだ。
>しかし現実には、こうした代替手段を継続的に利用できる家庭は限られている。最大の理由は費用だ。
>認可外保育園の月額利用料は10万円前後に及ぶことも珍しくなく、ベビーシッターを定期利用すればさらに高額になる。時短勤務や収入減を前提とする育児期において、この負担は決して小さくない。
認可保育園に入れない場合どうするかについてはてなも検討したんですが、とにかく費用がかかりすぎるんですよねぇ。認可外保育園は毎月10万円以上、ベビーシッターは時給2500円×10時間/日×20日/月=50万円が毎月かかります。よほど裕福でないとこの制度は利用はできません。
>制度上の改善と当事者の実感が一致しない現実
>保育園に入れなかったとき、失われるのは母親のキャリアや収入だけではない。女性の継続的な労働参加の停滞、専門人材の離職、それにともなう税収減少や出生意欲の低下など、社会全体で見ても、その損失は計り知れない。それでも国の政策議論は「待機児童数の減少」という数字に焦点を当てがちだ。待機児童数が減ったという事実は、確かに重要である。しかし、隠れ待機児童が増加していることからも分かるように、制度上の改善と当事者の実感は一致していない。
>制度が「解決に近づいた」とされる一方で、今この瞬間も自身のキャリアや自己実現を諦めている母親たちがいる。「保育園に入れなかった」――ただそれだけの理由で。 保育園全落ちのツケを直接払っているのは、多くの場合母親だ。しかしその犠牲が積み重なった先で、社会全体が支払うコストは決して小さくない。その影響の大きさは、統計だけでは測りきれない。この問題を、国はどう見るだろうか。
日本の制度が悪いというのはその通りだと思うんですよ。10年たってもいまだに保活の問題は改善されてないのは否めません。個人個人で見ると、子供が泣いていたらあやしてくれていたり、電車で席を譲ってくれたり、ベビーカー以外の荷物を一緒に運んでくれたり、子連れに親切な日本人多いなぁと思うんですけどね。そういう意味では子連れにやさしい社会ですが、子育てのための制度設計・運用がダメなのは否めません。制度設計・運用するのは国や地方自治体の仕事ですが、制度設計が悪いということは結局既存の政治家がダメなんでしょう。また10年前のように「保育園落ちた日本死ね」運動が起きないとこの国は変わらないのかもしれません。

