前回に引き続き、お金と少子化の関係シリーズということで、香ばしい記事を見つけたので紹介します。

テーマは年収1200万円で「子ども3人はムリなのか?」です。

年収1200万円で《子ども3人はムリ》にSNS賛否… 「生活水準を下げろ」と批判も、“当事者”の主張は

 
SNSのXで
 
>「『1200万でなんで3人産んだの?』『産む前にわかんなかったの?』って書いてあるのを見た。ちげーよ。1200万で3人育てられない制度設計が問題なんだよ! 上位5%に入る年収で3人育てられない国だから少子化爆速してんだろ!」
 
というコメントがあり、いろいろな意見がとびかってもりあがっているようです。生活水準を下げればいいだろという批判がもっと殺到しているのかと思ったのですが、SNSでは賛否両論拮抗しているのがはてな個人としては意外でした。そこで年収1200万円で子供3人を育てるのは難しいのかについて考えてみます。
 
世帯年収で1200万円だと、片働きの場合手取り857万円、共働きの場合約900万円の手取りになります。年収が1200万円あると累進課税で税金や社会保険料が高くなったり所得制限に引っかかって各種手当や補助が受けられなかったりといったデメリットもありますが、それでもこのぐらいの年収があれば子供3人を育てるには十分なように思えます。ただ、実際には家計に余裕はなく経済的にはカツカツだという意見が出るのはなぜでしょうか?
 
ここでカギとなるのが二つの支出です。
一つ目の支出は住宅費です。住む場所が都市部なのか地方なのかでこの支出金額が全く違ってきてます。東京であれば賃貸で夫婦と子供3人が住めるような広さの住宅を借りるとすると、月に約20万円かかりますし、持ち家となれば1億円はかかります(23区内の新築マンションの平均価格は1億2900万円、首都圏の平均価格は9239万円です)。一方、地方であれば家賃は月に10万もかからないでしょうし、3000万円も出せば余裕で持ち家も十分買えるでしょう。この住宅費用の価格差が決定的に違います。
 
二つ目の支出が教育費ですね。公立なのか私立なのか、習い事はどの程度させるのか、子供の学歴は高校・大学・大学院のどこまで進学させるのか、子供は下宿させたり留学させたりするのかといった状況で全く金額が違ってきます。一般的には子供一人を成人に育てるのに1500万円~2000万円と言われていますが、子供にどこまでお金をかけるかでこの金額は大きく違ってくるでしょう。一般的には都市部の方が地方に比べて子供の教育にお金をかけようとする傾向が強く、教育費にお金をかけるほど家計は苦しくなります。

結局のところどの地域に住んでどれぐらい子供の教育費にお金をかけるのか?これによって年収1200万円で子供3人を育てられるかどうかは違ってくるというのがはてなの結論です。都市部に不動産を買って子供の教育費にお金をかけようとすれば年収1200万円では全然足りません。一方地方に住んで子供の教育費にお金をかけないのであれば年収1200万円あれば余裕でしょう。結局お金の価値というのは相対的なものであり、同じ金額の年収であっても住む場所が都市部なのか地方なのか、子供の教育にどれだけお金をかけるのかで全然状況は変わってくるのだと思います。都市部の人ほど年収が高くても支出も多いで経済的にはカツカツ、逆に地方の人は同じ年収があれば余裕がある。この状況は今後も続く気はします。
 
いずれにしても世帯年収は急に増やせるものではないですし、夫婦は与えられた環境でベストを尽くすしかありません。ただ都市部に限っていえば子供を産む数を増やそうとするなら、住宅費用と教育費という二大支出の家計負担を減らさないとなかなか子供の数は増えないのも現実なんだろうなと思います。
 
【参考記事】

リブログ記事でぴよぞさんが詳細に金額をはじき出して分析していただきましたので載せておきます。

ぴよぞさんの分析により東京で世帯年収1200万円、子供3人を私立中高に通わせると、月11万円不足するということが判明しました。パワーカップルのはずなのになぜカツカツで節約するか貯金を取り崩さないと駄目なわけで、これが今回の記事の不満の要因だと思われます。

 

 

 

 

 なお参考として、この内容をXに投稿したチニキンアナゴさんのXでの投稿を載せておきます。はてなはこの人の意見には一理あるなと感じてしまいました。子育て世代をこの国はいじめすぎたんで、少子化がさらに進んだのでしょう笑い泣き