このyahooニュースのオリジナル記事がかなり話題になっていますので、紹介してみます。ただすべて取り上げるのは無理なのでこの記事で取り上げられている意見の一部について、はてなが思ったことを書いてみます。

 

 

①子どもを確実に幸せにできる保証がない。それなのに産むのは、無責任な気がする

 

日本の将来が暗いから子供を作るのは無責任という意見ですが、個人的にはこういう考え方は外部環境のせいにしているだけに思えて好きではないですね。ぶっちゃけどんな時代のどんな場所で生まれたとしても、子供を産み育てるリスクが0になることはないと思うんですよ。日本という平和でそれなりに豊かな国に生まれただけで相当ラッキーと言っていいと思いますし、将来が暗いからリスク回避的に子供は作らないというのは何か他責的で違うのではないかと思いますね。どうも思い詰めているというか、悲観的になりすぎの気がします。

 

 

②「妻は計画的に子どもをつくり、いい教育を受けさせて、成功してほしいと思っているみたいで。なんとなく居心地悪いんです。それに今は情報も多い分、不安も抱きやすい。たとえば、出生前診断を受けるのか。もし受けるとしたら、障害があると分かったときにどうするのか。自分の倫理観を問われるわけです。かといって、障害があっても育てるんだという気概もない。もし江戸時代の長屋みたいに、みんなが助け合うような社会だったら、こんなに悩まないかもしれません」

 

江戸時代の長屋の方がいいですか。今の時代ある意味一人一人が自立、いや孤立している部分が大きいので、不安が先に立ってしまっているんでしょうね…。特に都心部だと周りが助けてくれるという状態ではなく、自分達だけで何とかしてねって感じですから。昔の時代は今よりも貧しかったとは思うのですが、ある意味村社会だったので今の時代より村全体で子供を育てるという意識があったのかもしれません。都心部に住んでいて親や親せきが遠い地域とかだったりすると、周りに子育てを手伝ってくれるような存在はいないですし相談できる人もいない世の中なのでしょう。

 

③結婚に対しては積極的でも、子どもを希望しない女性も増えている。結婚相談所「結婚物語。」で仲人を務めている豊田さんによると、最近は事前のカウンセリングで、1割近い女性が「子どもを希望していない」あるいは「どちらでもよい」と回答しているという。一方、男性の多くは子どもを希望している。

 

婚活市場で男性の多くは子供が欲しいと思っていますが、女性の方が子供を持つことに躊躇しているというのが今の流れのようです。何も考えずにセックスして子供を作っていた時代と違い、仕事を続けられるだろうかとか、子供をレベルの高い子に育てないといけないとかいろいろ考えている女性が多いのでしょう。一方、男性の方は良くも悪くもあまり先のことを考えず子供が欲しいと本能にしたがっていることが多いのかもしれません。

ただ個人的な意見としては、人生においてすべてのリスクをつぶすことなど絶対に不可能です。夫婦どちらかが病気になるかもしれませんし、子供が先天性を疾患を抱えている可能性もあります。経済的に職を失うこともあるかもしれません。結局すべての将来的なリスクをつぶそうとするとかえって不安になって、何もできなくなってしまうだけの気がします。リスク回避的に考えるなら子供はもちろんそもそも結婚もしないほうがいいかもしれません。結婚するということはある意味相手に対して責任を持つということでもありリスクもあるのですから。

 

④母親に対する社会からの抑圧が強い。先日もベビーカーで電車に乗ってくるお母さんがいて、誰も車椅子・ベビーカースペースを空けないんです。別の日、子どもが泣いたら舌打ちした男の人がいました。あの空気感が恐ろしい。
『自己責任』という圧力も強い。自分が産んだというだけで、すべての責任を背負わなくてはいけないのは重すぎます。

 

日本の社会ってなんでこんなに子供が育てにくい社会になってしまったんでしょうね。子供が公園で遊んでいたら騒音だと言って苦情を言う人がいる状態ですし、どうもお互い様の精神というか余裕がなくなってしまって変な空気感を生み出している気がします。いい子でいなければいけないと真面目な人ほど悩んでいる状態ですし、世の中の空気とか雰囲気に弱い人も多いです。私は社会にとって都合のいい人でいるつもりなど毛頭なくて、自分の権利は自分で獲得するという考えですが、世の中そういう考え方ができる人ばかりでもないのはわかります。変に責任感とか感じずに何とかなるだろうというぐらいの人の方が子供を作りやすいのかもしれません。

 

⑤「父親の悪口を言い、私に対して否定的なことを言う母に対して、反発していました。もし子どもを産んだら、連鎖して母と同じことをしてしまうのではないかと不安です」 家庭内で抑圧され、不満をためていた母親の姿が、結婚観に影響を与えているという

 

子供の時に家族仲が悪かったり、虐待に近いようなことを受けていたりすると、子供を産むと自分も同じことをするのではないかという不安があるという男女は多いみたいです。ただ、実際には自分の両親が家族仲が悪かったとしても、自分の子供と旦那の家族がおなじように虐待したり、家族仲が悪くなったりするとは限らないですし、ある種思い込みに近いだけの気はします。ただこういう潜在意識ってなかなかなくならないのでしょうね。

 

⑥育休を取った女性が復帰後、育児による労働時間の制約で従来のパフォーマンスが発揮できず、補佐的な仕事に回されたり、昇進が遅れたりする現実も見ている。確実にキャリアを積んでいきたい琴実さんは、子どもは仕事を続ける上でリスクになると考えている。 ただ何人かとお見合いをするなかで、少しずつ気持ちが変化してきた。 「育休を長く取りたくないし、仕事をセーブしたくない。そこを理解して、家事や子育てをイーブンに分担する意識がある人であれば、前向きに考えられるかもしれません」

 

こういう自分の仕事のキャリアの影響を考えて子供を欲しがらない女性も多いですよね。子育てをして育休などで仕事を抜けると、仕事のキャリアという意味では明らかにマイナスになるのは否めない事実です。特に日本は終身雇用制ですから、育休で昇進が遅れればそれは後まで響きますからね。男性がパパ育休を積極的にとろうとしない理由もそこにあります。昇進昇級も遅れますし、育休復帰後いやがらせのように違う部署に異動させたりする会社もありますから。会社にとってみれば従業員の育児とか知ったことじゃないし、育休とか取られたら男女問わず迷惑でしかないというのが本音の会社もまだまだ多いです。

 

⑦なぜ女性ばかりに家事・育児の負担がかかるのか。ひとつには、まだ男性中心的な家事分担システムが残っているからだ。いまや夫婦ともに働くのが当たり前。それなのに、妻が家事労働にかけている時間が圧倒的に夫より長い

 

いまだに男性中心的な家事分担システムが残っているのは事実でしょうね。女性に比べて男性の家事時間が少ないというのも確かです。ただ若い世代ほど男性が家事をするようになってきてますし、親世代よりは家事育児への意識高い男性も増えてます。パパ育休も取る人も増えましたし、前よりも状況は改善されてきているとは思います。若い世代ほど家事育児に積極的ですし、あとは長時間労働を改善できるかでしょう。

 

⑧「業務の徹底的な効率化をせず、長時間労働や、休暇が取りにくいなど、昭和的な働き方のまま人件費を削るため人だけを減らしている。すると1人抜けただけで、他の人に負担がかかる。今の若者は過剰なまでに『人に迷惑をかけてはいけない』という意識があるから、男性はとくに、子どもがいるからといって働き方を変えられない。結果的に女性の負担が重くなる。悪循環ですよね。そういった日本型のシステムを変えて、安心して休みが取れ、他者に頼れる社会にすべきでしょう」
 

この国は従業員に比べて会社側の力が強すぎるんですよね。たぶん終身雇用を維持しようとするあだ花でしょう。海外だと無理な長時間労働させるとか休暇が取りにくいとかになると、働きにくい会社だと判断いsて従業員はさっさと転職していきます。結果t系に福利厚生の悪い会社には人が集まらないので淘汰されますけど、日本では転職する人がまだまだ少ない。結果として働きにくい会社と仕組みが残っていくわけです。

 

⑨「今の日本社会は、所得が低い若い世代が子どもを持つことが難しく、中間所得層以上の人しか子どもを持てない構造になっている。そこを変える必要があります。また、日本社会全体に『子どもには優しくしなければいけない』という明解なメッセージがないのも問題です。

 

身も蓋もないですが、日本が子供にやさしい国になることはないと思います。なぜなら子供より老人の意見が優先されて世の中の仕組みが子供優先にはならないから。老人が子供の声がうるさいのは騒音だと主張して、それがまかり通るような世の中ですからね。この国の人口が減っていくのはある意味自業自得なのでしょう