2024年8月17日(土)に「ほんとにあった怖い話/25周年スペシャル」が放映された。
番組中に言っていたが、25年の間に紹介したほん怖エピソードは215エピソードあったらしい。
今回は全5話、その各話全てにコメントし評価する。(怖さを5段階評価💀:怖くない1→5怖い)
第1話『共作結界』 恐怖レベル 💀💀
脚本:三宅隆太、穂科エミ
出演:坂口憲二、門脇 麦 他
・ある男性が入院先の病院で“謎の女”に出会い、恐怖体験をする。
・コメント
門脇麦(以下、麦ちゃんと記述)さんの黒装束の霊媒師がcool!
麦ちゃんの陰陽道を自由自在に操る姿もダークヒロインのようで可愛いカッコいい!
病院で怨霊にロックオンされる役を演じた坂口憲二は、私生活でも大病により無期限で芸能活動を休止していた。そして最近復帰したので、この役はハマり役だっかもしれない。
そして物語は麦ちゃんと坂口の協力で結界を作り、怨霊を追い出した。麦ちゃんは坂口に対して「あなたは霊媒師としての素質があるので私と組まない?」と誘う。何かのドラマの始まりのような内容であった。キャスティング、脚本は面白かったが怖くは無かった。
※麦ちゃんの陰キャな側面を上手に引き出し、霊媒師のキャラを確立した点はグッド。
麦ちゃんは、スマホで遠隔除霊!
第2話『真夜中のチャイム』 恐怖レベル 💀💀💀
脚本:三宅隆太
出演:山内健司(かまいたち)、ふせえり 他
・実演販売の男性が、引っ越し先のアパートで恐怖体験に巻き込まれる。
・コメント
深夜に2日続けてチャイムが鳴り、奇妙な唸り声まで聞こえ、スコープで覗くと血だらけの人が「た・す・け・て」と囁いた。そして翌日、隣人に昨夜の事をいうと「最近、このアパートの前で車に轢かれて亡くなった人がいる」ここまでは、ほん怖の展開の定石である。しかし、最後に隣人はチャイムの音は〝ピンポン〟ではなく、このアパートのチャイムの音は全て〝ブーッ〟というタイプであると実際にチャイムの音を聞かせた。あのチャイムの音は何だったのか?短めのほん怖らしい話。
※ドラマ終了後に稲垣吾郎がほん怖メンバーの子供達から「吾郎さんの心のチャイムはいつ鳴るのですか?」と聞かれた。吾郎さんは「自宅のサボテンに花が咲いた時」と答えた。
いわこてじま、いわこてじま、じゃっきたいさん!
チャイムを鳴らすのは誰?
第3話『視える!?』 恐怖レベル 💀💀
脚本:三宅隆太
出演:香取慎吾、豊嶋花 他
・未来が視える高校教師が、教え子の悪い未来を視てしまい…。
・コメント
幽霊の話ではなく未来が見える先生の話。その異能力を使って自分の生徒たちを守るヒーロー的な先生役を稲垣吾郎繋がりの香取慎吾が演じ、その体型が普通のオッサンになっているのには驚いた。その香取の脇を固める女優陣が藤倉みのり、山下容莉枝(やました よりえ)個人的には山下さんは同期で二谷幸喜の脚本の映画である「12人の優しい日本人」からのファンである。その彼女が香取が唯一、心の内を打ち明けるスナックのママ役を演じている。その指先のネイルは、いい感じで剥げており場末のスナック感を出していた。また藤倉みのりさんは、下町中華屋の女将(生徒の母親)で香取にラーメン、餃子を出していた。これ以上、香取をデカくさせるなと思いつつ、中華店の壁に貼っているメニューを見ると〝ザーサイやっこ800円〟〝枝豆400円〟と書いている。値段のバランスが悪くない?と思っていたら豊嶋花がバイトをしている居酒屋の壁に貼っているメニューを見ると酒のネーミングなのか「客人と乾杯」、「まりこと乾杯」、「あきらと乾杯」、「たけしと乾杯」とメニューが貼っていた。価格は各550円。スタッフも楽しんでいるなぁ~と思った。
でも、幽霊ではなく〝人怖〟なのでそんなに怖くない。しかし、異能力で生徒を守るヒーローな香取を見ることが出来る。
※25周年記念で香取慎吾が〝ほん怖〟に出演したが、香取は怖い話が苦手で稲垣吾郎が25年も出ているのに〝ほん怖〟を1回も見たことがないらしい。
場末のスナックのママを演じる山下容莉枝さん(59)
場末感は指先のネイルでも表現されている
「12人の優しい日本人」の頃の山下容莉枝さん、27歳くらい?
メニューにも遊び心が
第4話『暗澹(あんたん)の部屋』 恐怖レベル 💀💀💀
脚本:三宅隆太
出演:森七菜、山口紗弥加 他
・キッズシッターが派遣先の家庭の一部屋で、壮絶な体験をする。
・コメント
ドラマは、古い公営団地の一室で、女性の飛び降り自サツのショッキングなシーンから始まる。その部屋と思われる場所にシングルマザーと少女が住み、そこへ森七菜がキッズシッターで派遣される。
そこに登場する幽霊は、夜ではなく昼間に出現する。その姿は、赤いスカートに白いシャツで、空中を浮遊する。近隣の人が言うには前のシッターは不審死しているようである。更に最後は母も亡くなり、どうも少女が怪しい雰囲気でドラマは終わる。映画「オーメン」の少年ダミアンな感じで少女のキャラを設定したのかもしれない。
浮遊する幽霊(トイレの花子さんの様なコーデ)
少女は何者?
第5話『見知らぬ同僚』 恐怖レベル 💀💀
脚本:酒巻浩史
主演:生見愛瑠(ぬくみ める)
・仕事に慣れず、日々働く研究員が、実験室での恐怖体験を描く。
・コメント
仕事に慣れず落ち込み気味の白衣の研究員をメルルが演じる。ある夜、メルルは研究中に薬品を間違え、取返しのつかない失敗をする。頭の中がパニックになり、あたふたしていると幽霊がある場所を見ている。そこには何かの薬品が落ちていた。それは何と!失敗した実験を無かった事にしてくれる薬品であった。(ええーそんな、アホな!)更に後で聞いた話では、昔、ある女性研究員が仕事の悩みで自サツしたことがあったらしい。同じ境遇のメルルを見て、その幽霊が助けてくれたという件。
御都合主義すぎる話の展開と、全く怖くない幽霊が大きなマイナス点。メルルの出演のみが加点ポイントな作品。ほん怖では、最終話はだいたい感動系を持ってくるので、無理に感動系に流れた脚本は如何なものか・・・。
※吾郎さんが、次のようにメンバーへ質問した。「トイレの花子さんがトイレに出てきたらどうする?」あるメンバーが返答した。「トイレの蓋をしめて流す」最強伝説ww
【総評】
今回の「ほんとにあった怖い話2024/25周年スペシャル」は低め安定な怖さであった。特に第1話『共作結界』と第3話『視える!?』に至っては、本来の幽霊の怖さから大きく外れ、異能力に焦点を置いてしまった作風であつた。(正直ガッカリした)このような脚本であれば、タモリの「世にも奇妙な物語」の方で取り扱う作品である。どちらかというと「怪談 新耳袋」よりの方が本来の「ほんとにあった怖い話」に軌道修正できると感じた。
また来年!バイなら(@^^)/~~~
以上